この冬フォース・インディアからザウバーに移籍したのは“正しい決断”ではなかったかもしれないと、ニコ・ヒュルケンベルグが初めて心情を公にした。
昨年たびたび表彰台に上がっていたザウバーだが、今季は一転してスランプに陥っている。しかし、今もその潜在能力はあるとして、これまでヒュルケンベルグは自身の決断を正当化していた。
ところが今シーズンも3分の1を過ぎた現在、かつてのチームがマクラーレンをも抑えて選手権のトップ5を堅持しているとあっては、さすがのヒュルケンベルグもザウバーの今季マシンC32が“難しい状態”にあると認めざるを得なくなった。
「もちろんこんな事態は僕もチームも予想しなかった」と『Speed Week(スピードウィーク)』に語るヒュルケンベルグ。
「現状に甘んじるわけにはいかない。あってはならないことだよ」
「でも、残念ながらこれもF1だ。決断は正解だったなんて誰も保証してくれないからね」
「いま僕らに必要なのは、変わらず前進していくこと、そして最善の結果を出すことだ」
ただ、フォース・インディアに抜かれたり結果で負け続けるのは、やはり心が痛むという。
「コース上でガチの勝負になったことはないけれど、正直、作戦負けしたりピット競争に敗れたりするのは辛いね。もっと速いマシンが欲しいよ」
ヒュルケンベルグが悩む一方で、マクラーレンのスランプもまた深刻だ。ジェンソン・バトンは、フォース・インディアに先を越されるのも当然と、イギリスの新聞紙上で次のように話している。
「彼らのマシンの一部はマクラーレン製で、ほかにメルセデスの技術も投入されている。これから、かなり活躍しそうだよ」