マクラーレンが後押ししている若手ドライバーのケビン・マグヌッセンが、マルシャに加入する可能性が出てきた。
資金豊富なマックス・チルトンと、フェラーリと関係のあるジュール・ビアンキを擁しているマルシャは、チーム代表のジョン・ブースが2014年シーズンも現行のドライバーラインナップを継続したいと今週発表したばかりだ。
しかし、マルシャからウィリアムズに移籍したパット・シモンズが、マルシャは資金を持ち込めるドライバーを選ばなくてはいけない事を示唆し、「手を縛られているようなものさ」と皮肉った。
弱冠20歳のマグヌッセンは、デンマーク人の元F1ドライバー、ヤン・マグヌッセンの息子だ。
マクラーレンのドライバー育成プログラムのエースで、今年7月にシルバーストーンで行われた若手ドライバーテストではマクラーレンを走らせて目を見張るタイムを刻んでいた。
マクラーレンのチーム代表マーティン・ウィットマーシュはテスト後、2014年シーズンからマグヌッセンにF1シートを与えるべきだと話している。
マグヌッセンは今年のフォーミュラ・ルノー3.5シリーズでランキング首位になっており、2014年にトロロッソに加入する可能性の高いアントニオ・フェリックス・ダ・コスタや、ザウバーの育成ドライバー、セルゲイ・シロトキンらよりも明らかに実力は上とされる。
『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によると、ウィットマーシュはマグヌッセンのF1入りについて「早ければ2014年に、プレッシャーのかからない環境で1年やらせたい」と話している。
同誌のミハエル・シュミット記者は「選択肢はあまりないが、1つはマルシャだろう」と分析する。マクラーレンはマルシャと技術提携をしており、風洞やシミュレーターを貸し出しているからだ。
また、現レースドライバーのジュール・ビアンキはフェラーリの後押しで今年マルシャのシートを得たが、フェラーリドライバーアカデミーの責任者ルカ・バルディセッリは、優秀なビアンキを中堅チームに移籍させた方が良いと考えていることを示唆している。
「この先、彼(ビアンキ)がF1に継続して参戦できるかどうかは重要なことだ。それを考えた場合、在籍するチームの潜在能力はどうなのか、という話になってくる」とバルディセッリ考えを述べた。