ロマン・グロージャン(ロータス)は、ロータスがライバルチームと比べて2014年型車のシミュレーターテストで後れを取っているとの懸念を否定した。
ロータスにとって強力なライバルであるレッドブル、フェラーリ、メルセデスAMGやマクラーレンは、新型のV6エンジンが搭載される2014年型車のシミュレーションを何ヶ月も前から行ってきた。しかし、ロータス陣営の状況はこれとは異なるようだ。
今シーズンは高い競争力を発揮したロータスであったが、謎に包まれた投資家グループ「クァンタム」による出資が最終的に実現せずに終わるなど、チームは財政面に問題を抱えていると報じられる。
現にロータスは、来季からフェラーリへ移籍するキミ・ライコネン(ロータス)の後任ドライバーに、第一希望のニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)ではなく、スポンサーから巨額の支援を受けるパストール・マルドナード(ウィリアムズ)の起用を決めた。ヒュルケンベルグはより競争力の劣るフォース・インディアとの来季契約を結んでいる。
さらに、ロータスの本拠地では、新たな問題の兆候が発生した。開発ドライバーのニコラ・プロストが2日(月)、2013年型車のシミュレーターテストは「今日で最後」とツイッターでつぶやいたのだ。
さらに、「さあ、次は2014年型車に全力だ!」とも付け加えている。
グロージャンもまた、ロータスの2014年型車をシミュレーターでまだテストしていないことを認めた。
「12月下旬にはテストできると期待している」とグロージャンはブラジルの『Totalrace(トータルレース)』に語った。
ロータスの準備がこんなにも遅れている理由をたずねられると、「それ(シミュレーター)がチームにとって新しいツールだからさ」とグロージャンは答えた。
「可能な限り正確性を向上させるため、まだ作業を行っている最中なんだ」
「サーキット上とシミュレーターのクルマの挙動が一致したら、来年のクルマに集中できる」とグロージャンは説明した。