ステファンGPを率いるセルビア人のゾラン・ステファノビッチが再びF1参入を目指し、マルシャの買収に向けて動いているようだ。
ステファノビッチは、撤退したトヨタの資産を引き継いで2010年にF1参入を目指していたが、そのときは失敗に終わっていた。
ステファノビッチは、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が2015年からの新規参入チームを募集した際には、新たなチームを結成して参入したいという考えを示したものの、その申請は取り下げたものとみられている。
だが、イタリアの『Omnicorse(オムニコルセ)』は、ステファノビッチがマルシャの買収に向けた交渉を行っていると報じた。
『Omnicorse(オムニコルセ)』は、ステファノビッチがその交渉を始めたのは昨年の11月にさかのぼるとしている。そのころ、マルシャのオーナーであるニコライ・フォメンコは、2014年シーズンから導入される新たなレギュレーションのもとでは予算をさらに増やさなくてはならないことから、F1への情熱が冷め始めていたと言われている。
かつてルノーなどでチーム代表を務めていたフラビオ・ブリアトーレは先週、F1におけるコストの爆発的な増加は「常軌を逸している」と、『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に次のように語った。
「現在の経済恐慌状態においては、予算を2億ドル(約205億円)に制限したところで意味のないことだ」
「3割にも及ぶチームがシーズン最後まで参戦し続けられるかどうかというリスクを抱えていることを忘れてはならないよ」
今回のステファノビッチによる買収のうわさには、F1歴代最高のレース出走数を誇り、現在はブラジルの放送局『Globo(グローボ)』の解説者を務めているルーベンス・バリチェロもからんでいると言われている。