世界でも有数の伝統を誇る自動車レースである第98回インディ500の予選が5月17日(土)と18日(日)の2日間にわたってインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われ、エド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)が昨年に続いてポールポジションを獲得した。期待の日本人元F1ドライバーの佐藤琢磨(AJフォイト・レーシング)は23番手だった。
今年から予選ルールが変更され、初日の予選でまずポールポジションを争う権利のあるトップ9台と、10番手から33番手までの2グループが決定された。予選アタックはこれまで同様に1台ずつ予選走行を行い、4周の平均スピードで順位が争われた。この初日予選を全体の19番手で終えた琢磨は、予選2日目には10番手から33番手までの順位を決定するグループに回った。
予選2日目は、晴天ながら気温が17℃と低めとなったコンディションのもと、まずは10番手から33番手を決定するグループ1の予選走行が行われ、今季からインディカーに復帰した元F1ドライバーでもあるファン・パブロ・モントーヤが231.007マイル(約時速371.8km)のトップタイムをマーク。琢磨はここで229.201マイル(約時速368.9km)で14番手となり、全体では23番手となることが確定した。
続いて行われたトップ9ドライバーによるポールポジション争奪戦では、231.067マイル(約時速371.9km)を記録したカーペンターが昨年に続いてポールポジションを獲得。2番手はジェームス・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポーツ)、3番手にウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が続いた。
決勝では、合計33台のインディカーが、3台ごとに11列の隊列を組んでスタートすることになり、琢磨は8列目から上位進出を狙う。1周2.5マイル(約1.6km)のコースを200周し、合計500マイル(約805km)で争われる第98回インディ500は5月25日(日本時間26日午前1時)にスタートする。
佐藤琢磨の予選後コメント
「厳しい2日間でした。新しい予選形式は面白いですね。とてもエキサイティングです。昨日は少しばかり天候次第の運任せといった感じになってしまいました。運が良かったチームもあれば、そうではなかったところもありました」
「今日はかなり気温が低いコンディションのもとで行われた朝の練習走行で何周か行い、昨日よりは進展を果たせたのはよかったです。予選ではかなり温度も上がり、スピードもさらに上がったことに勇気づけられました。ですが、ほかのドライバーたちもみんな同様に速くなっていました」
「クルマはかなりルーズ(オーバーステア)でした。もちろん僕はアクセルを踏み続けていましたが、(ウォールに)ギリギリというところまで行ってしまいました。明日はまたやるべきことがたくさんありますが、全体的にはまずまずだったと思います」