ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が28日(水)に報じたところによれば、レッドブルが、エンジンサプライヤーの変更をちらつかせながら、ルノーに対してプレッシャーをかけているようだ。
レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、4年連続F1チャンピオンチームであるレッドブルとしては、自らが所有するレッドブルリンクで開催されるF1オーストリアGP(6月22日決勝)までに、現在のエンジンサプライヤーであるルノーについて、その開発進展状況についての評価を行うと語り、次のように続けた。
「それにより、我々は今後のエンジンパートナーを決定しなくてはならない」
レッドブルが、現在ワークスチームであるメルセデスAMGを有するメルセデスからカスタマーエンジンの供給を受けることについては、すでにその可能性は否定されている。同じ理由から、レッドブルがフェラーリ製エンジンを搭載することもほぼありえない。
2015年からはホンダもエンジンサプライヤーとしてF1に復帰するが、ホンダではすでにマクラーレンにワークスエンジンを供給することが決まっている。レッドブルの総帥であるディートリッヒ・マテシッツも最近、ホンダから単に顧客としてエンジンを購入したいとは思わないと語っていた。
だが、レッドブルではそれ以外の道、すなわち新たにエンジンサプライヤーとしてF1に参入するメーカーがあるかもしれないとほのめかしている。それは、ポルシェなどを傘下に収めるドイツの巨大自動車メーカー、フォルクスワーゲンだ。
レッドブルではすでにフォルクスワーゲンとの間に緊密な商業ベースでの関係を有しており、WRC(世界ラリー選手権)のフォルクスワーゲンチームには世界的エナジー飲料メーカーであるレッドブルがスポンサーとしてついている。
マルコは、次のように語った。
「フォルクスワーゲンではすでにほかのレースシリーズに参戦しているし、そのエンジンはF1のテクノロジーと似たものだ」