少なくとも次戦F1スペインGP(5月10日決勝)までは、ロベルト・メリーがマノー・マルシャのシートを失うことはなさそうだ。
先週末のバーレーンGPからスペインGPまでは3週間の間が空くことになる。F1ドライバーの中には、この間を利用して休息に当てる者たちも多いが、メリーは現在母国スペインで今週末に開幕を迎えるフォーミュラ・ルノー3.5シリーズのレースに向けた準備を行っている。
現在、大きなスポンサーがついていないメリーはマノー・マルシャに資金を持ちこむことができていない。メリーのマノー・マルシャとの出走契約は1レースごとに結ばれていると考えられており、メリー本人も資金を持ちこめるドライバーが現れれば、自分がシートを失うことになるだろうと認めている。
だが、『EFE通信』は、メリーがスペインGPでもマノー・マルシャから出走することになるだろうと考えており、自分も「一歩ずつ改善し続けている」と語るとともに、マノー・マルシャが「できるだけ早くいいクルマを与えてくれる」ことを期待しているともコメントしたと報じている。
今季ここまでチームメートであるウィル・スティーブンスに対して劣勢を強いられているメリーだが、自分のクルマとライバルたちのクルマの間には「大きな」性能差があり、それに対応するのは難しかったと認め、次のように続けた。
「まったく違うクルマが一緒に戦うことは少しばかり不公平だと思えるほどだよ」
メリーに言わせれば、フォーミュラ・ルノー3.5のほうがF1に比べて「全力で戦う」レースとなっており、最高峰モータースポーツである現在のF1は「タイヤをいたわることがすべて」だと言っていいほどだという。
さらに、メリーはフォーミュラ・ルノー3.5のほうが自分にとっては楽しいと語り、その理由を「だって、F1では常に青旗を見ながら走ることになるからね」と説明している。青旗は、遅いクルマに対し、後続車に道を譲るよう指示するために振られるものだ。
今週末に開幕するフォーミュラ・ルノー3.5シリーズだが、第2戦はF1モナコGP(5月24日決勝)のサポートレースとして同じ日程で行われることになっている。
現実的に見て、開催地は同じとは言え、同じ週末に開催されるF1とフォーミュラ・ルノーをかけもちで出走することは難しいだろう。メリーはフォーミュラ・ルノー3.5に全戦出走するという契約を結んでいることから、モナコではマノー・マルシャが新たなドライバーを使う可能性のほうが高いかもしれない。