ロータスのパストール・マルドナードが、自分の代わりに控えドライバーのジョリオン・パーマーを金曜フリー走行に出走させることを拒否していると報じられている。
今季のF1中国GP(第3戦)とバーレーンGP(第4戦)では、ロマン・グロージャンがパーマーに金曜フリー走行1回目でシートを譲っていた。
もちろん、グロージャンとしてもそれは本意ではない。
「これは、レーシングドライバーにとっては理想的な状況ではないよ。1時間半の練習走行時間を失うわけだし、大事なクルマを他人に任せることがうれしいわけはない」
そう語ったグロージャンは、次のように続けた。
「だけど、今日のF1は楽ではない経済状況に置かれているという現実もある。チームとしても予算をひねりだすために可能な限りの対策を講じる必要があるんだ」
フィンランドの『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』が報じたところによれば、ロータスのチーム副代表であるフェデリコ・ガスタルディがマルドナードに対しても、グロージャンと交代で金曜フリー走行1回目にパーマーにクルマを譲るよう依頼したという。
だが、マルドナードとその関係者は、その申し出に対して「拒絶した」と報じられている。
マルドナードは、自身のスポンサーであるベネズエラ国営石油会社PDVSAから多額の資金をロータスに持ち込んでいる。そのPDVSAが「契約により、すべてのグランプリにおけるすべてのセッションにおいて、マルドナードが走行を行う権利を有していると」とロータスに通達したという。