F1シンガポールGP(20日決勝)で、ルノーとロータスの買収交渉がまとまったといううわさが強まっている。
フランスの『RMC』は、1週間後の日本GP(27日決勝)で買収の発表が行われる可能性もあると報じた。
また、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』と『Bild(ビルト)』は、ルノーCEOカルロス・ゴーンとロータスのオーナーであるジェラルド・ロペスが署名した基本合意書が存在すると伝えている。
残るは、F1最高責任者バーニー・エクレストンのゴーサインのみと見る者が多い。エクレストンが買収の資金を一部負担するとも伝えられているからだ。
ルノーのF1責任者シリル・アビテブールも、こうした話し合いが「進んでいる」と認める。
■今月中にも決着か
だが、『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』は、ロータスを買収する契約はまだまとまっていないと伝える。
「まだあらゆる可能性がある」とアビテブール。
「ロータスがわれわれの第一希望だが、フォース・インディアを含むほかの選択肢もある」
また、ゴーンは「今月末までに」ルノーの今後を決定したい意向だとアビテブールは話す。
「時期について詳しくは話せない。ロータスの公聴会があるから」とアビテブール。
ロータスは税金を滞納しているため、行政の管理下に置かれる可能性があり、21日(月)にロンドンの高等法院で審理が再開される。
ロペスは、「すべて順調だが、コメントはできない。良い方向に進んでいる」と話している。
■マルドナードが残留、グロージャンは移籍か
ロータスのドライバーに関しては、ルノーの買収が決定した場合、パストール・マルドナードはスポンサーのPDVSA(ベネズエラ国営石油会社)と共にチームに残留すると見られている。
「僕はルノーと長年仕事をしてきた。僕たちには強力で素晴らしい協力関係がある」とマルドナード。
「今はパワーユニットに関して問題を抱えているかもしれないけれど、彼らなら解決できない問題じゃない」
一方、チームメートのロマン・グロージャンは、来季からF1に参戦するハースF1に移籍すると見られている。ルノー首脳陣との不和が原因だ。
「君たちに話せるのは、僕が決断を下したということだけ」とグロージャンはシンガポールGPを前に話している。
「頭の中ではすべて明確だ。将来どうなるか分かっている。でも、それは心の中のことで、これ以上は話さないよ」