元F1ドライバーのギド・ヴァン・デル・ガルデが、今年は別のカテゴリーで現役レーサーとして復帰することになりそうだ。
ヴァン・デル・ガルデは、2014年に控えドライバーを務めていたザウバーと2015年のレースドライバー契約を締結していた。だが、チームが一方的にこれを破棄し、マーカス・エリクソンとフェリペ・ナッセというラインアップに変更。これに対し開幕戦が行われたオーストラリアでザウバー相手に訴訟をおこしたヴァン・デル・ガルデは、その裁判に勝訴するもチームとの和解に応じていた。
実質的にこの一件でF1ドライバーとしてのキャリアに終止符を打ったことになったヴァン・デル・ガルデだが、その後F1公式タイヤサプライヤーであるピレリとテストドライバー契約を結んでいる。
そして、このほどオランダの『De Telegraaf(テレグラーフ)』紙が報じたところによれば、ヴァン・デル・ガルデは今年有名なル・マン24時間レースに出走することになるようだ。
2013年にケータハムからF1デビューを飾り、1シーズンだけF1ドライバーとして活躍したヴァン・デル・ガルデだが、今年はJOTAスポーツと契約し、ヨーロッパでのレースシリーズにおいてLMP2カテゴリーのプロトタイプマシンのステアリングを握ることになるという。
そして、30歳となったヴァン・デル・ガルデのプロトタイプカーでのデビューレースは、6月に行われるル・マン24時間レースとなるようだ。
ヴァン・デル・ガルデは『De Telegraaf(テレグラーフ)』に対し、現役ドライバーとしての活動を再開でき、しかもその舞台がル・マン24時間レースとなるのは「余計にうれしいことだ」と語っている。
『De Telegraaf(テレグラーフ)』によれば、ヴァン・デル・ガルデはル・マン24時間レースを含むWEC(世界耐久選手権)か、DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)にフル参戦することを望んでいたものの、そのための交渉は実を結ばなかったという。
「ついにJOTAスポーツでレース復帰できることになって本当にうれしく思っている。僕が人生を賭けてきたのはレースだし、レースができていれば僕は満足だからね」
そう語ったヴァン・デル・ガルデは、次のように付け加えている。
「それに、今回のことは2017年にファクトリーチームと契約を結ぶためのいい足がかりとなると思っているんだ」