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【フォーミュラE】第4戦ブエノスアイレス大会へ 亜久里と右京が語る

2016年01月31日(日)5:50 am

フォーミュラE第4戦アルゼンチン・ブエノスアイレス大会(2月6日(土)決勝)を前に、チームアグリの鈴木亜久里と、テレビ解説の片山右京が第3戦の総括と第4戦の展望を語った。

■前戦、第3戦プンタ・デル・エステ大会(ウルグアイ)のレースレポート

■ドライバー2名の争いが白熱

Q.第3戦はどうでしたか?

片山右京(以下、右京):予選は、スーパーポールのシステムでディ・グラッシとブエミがミスをするというまさかの展開…。その影響からハプニングが起こるのかな?と思っていましたが終わってみれば、ブエミはコース上でオーバーテイクを繰り返して堂々の優勝!3戦2勝、3ファステストラップ2ポールという、とんでもない快進撃。ディ・グラッシとブエミの2人がチャンピオンシップを争っているという象徴的な1戦となりましたね。

■チーム争いは混戦

しかし、好調の2人のチームメイト…ディ・グラッシであればアプト(ドライバーズランキング現在12位)が下位に沈んだり、ブエミのチームメイト、プロスト(ドライバーズランキング現在10位)にしても少し苦しんでいたりしますよね。そういう意味では、フロントロウから行ったドラゴンレーシングは、順位は3位と落としましたけど、いいレースを見せていてチームタイトル争いは、中盤以降もまだ全く余談の許さない展開だと思いますね。

■開発能力が見えてきた

また、第3戦を終え、少しずつ強いドライバーや開発能力のある速いチームが、今シーズン序盤から明確になっている部分もあり、ディ・グラッシが話していた通り、少しずつですが、開幕当初に比べればタイム差もなくなり、接近してきているのがこのレースで見えたと感じましたね。

Q.絶好調ブエミを止めるドライバーは?

右京:ブエミは、3ファステストラップや2ポールという好成績を始め、3戦3勝のパーフェクトでここまで来ていてもおかしくないぐらい絶好調です。ただチームメイトのプロストのパフォーマンスを見ると、ブエミとは対照的に思ったような活躍ができていないので、あながちチームが強すぎるわけではなく、それが今後ブエミにも起こらないとも限らないですし、「チーム力」という点では、まだまだ新しいパワーユニットやレギュレーションの中で、彼らが、どう対応していけるのか、正直言うと分からないですね。

Q.第4戦アルゼンチンはどうなる?

右京:去年は、ウルグアイのコースで、サスペンションにトラブルが起きたり、縁石を激しく越えた時にトラブルが起きて、リタイヤが目に付きましたよね。また、今回の第4戦のコースでもターン8からターン9の出口で多くのドライバーが接触して、サスペンションを壊したりで、トップが入れ替わりました。また、イエローフラッグでバッテリーに余裕があるのが分かった途端、一斉にもの凄い激しいバトルになるというフォーミュラEのレースの醍醐味が垣間見えました。

今回のコースレイアウトからいうと、シケイン前のブレーキングゾーンが広いので、3ワイドになったり、コースの特性から言っても、激しいバトルが起きるコースだと思います。

今回ブエミが見せてくれたような、コース上でファンブーストがなくても、いろんな意味でチャンスがあるというサーキットだと思います。その点では、ピット作業や、マネージメント含めて、フォーミュラEの持っている本来の激しいバトルが見られそうで楽しみです。第4戦のアルゼンチン大会では、コースで順位を上げるチャンスがあるので、フォーミュラEらしいバトルを期待したいと思います。

Q.初年度王者ネルソン・ピケJr.がタイムの上では、「復調の気配」を感じたのですが?

右京:ツインモーターという重さのハンディキャップがある中で、厳しいのかなと思っていたんですけど、ただチームアグリから経験豊かなヒューズ氏を引き抜いたり、ソフト面でもかなり改善がみられると思います。また、セッティングでも、データが積み重なってきて、タイムも全体の5位というのは、素晴らしいと思いますね。予選の順位がもっと良ければ、決勝でのパフォーマンスも良くなって、ブエミや、ディ・グラッシに接近して、本来いるべき「主役」として、ピケJr.が加わってきたら、フォーミュラEの「終盤戦」が、もっともっと面白くなっていくと思うので期待したいですね。

■ブエノスアイレス大会連覇へ 第4戦に向けた鈴木亜久里のコメント

鈴木亜久里:最初のシーズンで1勝を挙げる事が出来たのは凄く良かったと思う。歴史に残るからね。
チームは開催地に入る前に車のセッティングについて綿密にデータを分析してそれを適用するんだけど、昨年は全ての条件がアルゼンチンで整ったんだと思う。それと、ダ・コスタのミスの無いドライビングも評価したいね。彼はどこへ行っても速く走れるクレバーなドライバーだから。全てが噛み合って勝つことが出来たんだと思う。

しかし、この2ndシーズンはどこのチームも力を備えているから、昨年のようにはいかないだろうね。
でもここで勝てた事はチームやドライバーの自信につながっているから、少ないチャンスを活かせるように戦っていきたいと思います。

今シーズンは殆どのチームがパワートレインを変えてきているけど、第3戦までに信頼性も徐々に向上しているから、今まで以上に厳しい戦いになるんじゃないかな。僕達がやらなければならないのは車にトラブルが出ないようにする事。総合的にみて戦力はまだまだ高いと思っているので、トラブルやミスが無ければライバル達と互角に戦えると思っている。戦っている中でチャンスを見出だせれば昨年みたいなレースが出来るんじゃないかな。

■第4戦 決勝
2月6日(土)深夜3時50分 CSテレ朝チャンネル2
■大会ハイライト
2月9日(火)23時から BS朝日
■総集編
2月19日(金)深夜3時25分 テレビ朝日地上波

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