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「マクラーレンはエンジンを過小評価した」とモントーヤ

2016年03月15日(火)17:42 pm

2014年と2015年にF1タイトル2連覇を飾ったメルセデスAMGだが、あまりにも強すぎることが今のF1を面白くなくしているひとつの原因だと考えている者も多い。

だが、元F1ドライバーであり、現在はアメリカのインディカーで活躍中のファン・パブロ・モントーヤは、ひとつのチームが飛び抜けて強い状態は以前からよく見られていたことであり、それがF1人気低下の主要原因とは思えないと語った。

■F1を去ったことを後悔していない

19日(土)にフロリダで行われたインディカー2016年シーズン開幕戦で2年連続優勝を果たしたモントーヤは、ウィリアムズやマクラーレンで活躍していたF1を懐かしく思うかと質問されると「いいや」と答え、次のように続けた。

「後悔なんてしていないよ」

「F1では、今も当時も最速のクルマを手にしたドライバーが勝つんだ」

1999年に現インディカーシリーズの母体のひとつであるCARTにデビューしたコロンビア出身のモントーヤは見事に参戦初年度にタイトルを獲得。2001年にはウィリアムズからF1デビュー。2005年にはマクラーレンへ移籍し、キミ・ライコネン(現フェラーリ)とコンビを組んだ。2006年シーズン途中でマクラーレンとの契約を解除したモントーヤは、翌年からNASCARに転向。2014年にインディカーシリーズに復帰し、2015年には自身2度目のインディ500王者にもなっている。

「僕はあの時代にフェラーリのような強力なクルマを手にすることはできなかった。だけど、タイトル争いにも加わったし、自分が成し遂げたことには誇りを持っているよ」とモントーヤは付け加えた。

■インディカーレースが最高のフォーミュラシリーズ

40歳となったモントーヤは、現在参戦しているインディカーに満足しているようだ。

「インディカーが最高だと思うよ。テレビで見てもすごいし、大衆も好んでいる。レースも白熱するしね」

「今日のF1はコーナーで遅くなっている。ダウンフォースがあまりないからね。だけど、フェニックス(アリゾナ州フェニックスにあるオーバルコース)のコーナーでは僕たちには5Gもの重力加速度がかかるんだ。悪くないでしょ?」

■F1の問題は政治力支配

そう語ったモントーヤだが、F1を退屈なものにしているとメルセデスAMGを責めるのは間違いだと次のように続けた。

「(ミハエル)シューマッハがいつも勝っていたころと何か違いがあるかな? マクラーレンが圧倒的に強かったときとは?」

モントーヤに言わせれば、F1最大の問題は悪名高い「政治力」によって支配されていることだという。

「子供のころはF1でレースをするのが夢だったよ。だけど、実際にそこへ行って、どういうことが行われているかを目にしたとき、僕の夢は打ち砕かれてしまったんだ」

■ベッテルの活躍を期待するモントーヤ

そう語ったモントーヤは、2016年にはフェラーリを応援したいと思うし、特にセバスチャン・ベッテルの活躍を期待していると次のように続けた。

「僕は本当に彼のことが好きなんだ。僕は、彼がまだ小さかったころから知っているよ。僕は彼のほうがハミルトンよりも強いと思っている。だけど、F1タイトルは彼だけの力で取ることはできないからね」

「もしフェラーリが彼に勝てるクルマを提供できたら、彼は自分のやるべき仕事をこなすだろう。そうでなければ無理だね。それは昔から同じなんだよ」

■マクラーレンがホンダと組んだ理由が分からない

現在は名門チームであるペンスキーに所属し、シボレーエンジンを搭載したインディカーで戦うモントーヤだが、かつて所属していたマクラーレンが現在苦境を迎えていることについて次のように語った。

「彼ら(マクラーレン)はエンジンの状況を過小評価していたんだ。彼らはメルセデスエンジンを持っていたのに、なぜホンダと組もうなどと思ったんだろうね?」

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