2016年のF1シーズンも、開幕から2戦連続でニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)が優勝し、チームとしての連勝記録を昨シーズンの第14戦F1日本GP以来の8連勝に伸ばしている。
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■コンストラクターポイントはすでに50ポイント差
だが、メルセデスAMGの3年連続でのF1タイトル獲得を脅かす存在になるだろうと予想されていたフェラーリは、開幕戦でキミ・ライコネンがリタイア、第2戦ではセバスチャン・ベッテルがスタートすることもできず、コンストラクターズタイトル争いではすでにメルセデスAMGに50ポイントもの差をつけられてしまっている。
ドライバーズタイトル争いにおいても、メルセデスAMG勢に続く3番手にはレッドブルのダニエル・リカルドがつけ、ライコネンは4番手。さらに、新参戦ハースF1のロマン・グロージャンが2戦連続でポイントを稼ぎ、ライコネンと同ポイントでの5番手。ベッテルはその下6番手につけているという状況だ。
■フェラーリの信頼性に疑問
フェラーリのパワーユニットは昨年よりもさらにパワーを増したと言われているが、基本的な設計ミスにより信頼性の問題があるのではないかともうわさされている。
2戦連続でいずれか1台がマシントラブルによるリタイアに終わったことを受け、イタリアの『La Stampa(スタンパ)』は次のように書いている。
「フェラーリはメルセデスAMGと同等の速さを見せている。だが、まるでガラスのようにもろい」
そして、オランダ出身の元F1ドライバーであるギド・ヴァン・デル・ガルデは、現在のフェラーリの状況を次のように指摘している。
「メルセデスAMGに追いつくために、彼ら(フェラーリ)はすべてに関して限界まで攻め続けてきた。それが何かが壊れるというところにまで達してしまっているようだ」
フェラーリのチーム代表であるマウリツィオ・アリバベーネは、イタリアの『Mediaset(メディアセット)』に対し、パワーユニットの改善に向けてマラネロ(フェラーリ本部)は「土日も休まず」働き続けるつもりだと語った。