マクラーレン最高権威のロン・デニスは、ホンダがほかのF1チームにエンジンを供給することに反対の姿勢を示している。
2017年からのエンジンに関する新しいルールでは、各メーカーは1シーズン3チームに供給できる用意をしなければならない。また、どのメーカーとも供給契約を結べないチームが現れた場合、FIA(国際自動車連盟)が供給チームの最も少ないメーカーを割り当てるという条項がある。
デニスは、『F1 Racing(F1レーシング)』誌のマクラーレン50周年記念インタビューの中で次のように話している。
「チャンピオンを何度も勝ち取ろうと望むなら――それをわれわれは望んでいるわけだが――メーカーと徹頭徹尾(てっとうてつび)歩調を合わせ、完全に優先される立場でなければ無理だ」
「そうした相互に忠実な1対1の関係が競争力という形で実を結び、その恩恵を受けられるようになったり、コース上でも成功としてきちんと現れるようになったりしたら、その時にはほかのチームへの供給も検討できるが、それ以前はない」
「確かにわれわれマクラーレンは、F1において良い市民でありたいと思っているし、これまでも常にそうだった。しかし同時に、そうした利他的な態度というものは、公平で実際的な良識あるビジネスが背景にあって初めて成り立つものだ」
「具体的な形で聞きたいというなら、こういうことだ。まずは、チャンピオンを獲得する状況にこぎつけよう。その時には検討する」