今年のインディ500で優勝を飾ったアメリカ人ドライバーのアレキサンダー・ロッシに、再びF1のシートを得るチャンスが訪れるかもしれない。
■伝統のインディ500を制覇したロッシ
昨年のシーズン終盤にマノー・マルシャでF1デビューを飾り、5レースに出走していたロッシだが、今年はチーム体制が変わったことでシートを失い、再び控えドライバー契約を結んでいる。
だが、その職務と並行して今季からアメリカでインディカー参戦を開始したロッシは、世界3大レースのひとつにも数えられる伝統のインディ500で優勝するという快挙を達成。記念すべき100回大会で優勝を遂げたロッシは、一躍モータースポーツの歴史に名を残すドライバーとなったのだ。
■インディ500の勝利で評価が大きく変わった
24歳のロッシは、『USA Today(USAトゥデイ)』に次のように語った。
「マノーと僕の間には2014年以来の関係があったし、今年僕がレースできなかったことはみんなにとってちょっと驚きだったんだ」
だが、ロッシはインディ500で勝利を得たことによって、ヨーロッパとアメリカのいずれにおいてもキャリアに新たな希望が生まれることになったと次のように続けた。
「(インディ)500の後で起きたことは、僕のレーシングドライバーとしての株価が(大西洋の)両側で劇的に変化したことだと思っている」
■ハリアントに変わってマノーのシート獲得チャンスも?
そのロッシに、再びマノーのシート獲得のチャンスが生まれるかもしれないと考えられている。というのも、インドネシア人ドライバーのリオ・ハリアントはマノーとの間に今週末のF1ハンガリーGP(24日決勝)までの契約しか結んでおらず、その後もマノーにとどまれるかどうかはさらにスポンサーマネーを持ち込めるかどうかにかかっているためだ。
「もちろん、今後に向けて(マノーと)話し合いを行ってきているよ」と認めたロッシは、「間違いなく、僕はF1とインディカーのどちらをとるかを決めようとしているところだ」と語り、次のように付け加えた。
「F1に関しては思い残すこともあるよ。僕の人生のうち、最近の6年間はずっとそれに慣れ親しんで来ていたからね」