F1から引退するニコ・ロズベルグの後任候補は「3人に絞られた」とメルセデスAMGビジネス部門のエグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフが明らかにした。
2016年のチャンピオンになったロズベルグが、前触れもなく引退を表明してから1週間。その後任が誰になるのかに注目が集まっている。
■アロンソには「契約がある」とブリアトーレ
まずうわさに上ったのは、マクラーレンのフェルナンド・アロンソだった。
しかし、アロンソのマネジメントに携わるフラビオ・ブリアトーレは、『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に対してうわさを否定した。
「トップのクルマに空きが出ると、皆いつもフェルナンドのことを考える」
「しかし、契約がある。われわれはそれを尊重する」
メルセデスAMG非常勤会長のニキ・ラウダが、「メルセデスAMGは契約を破らない」と主張したとスイスの『Blick(ブリック)』紙は伝えている。
■残った3人の候補とは?
ヴォルフは、『Blick(ブリック)』紙に次のように語っている。
「現在、リストは3人に絞られた」
「ニコがもっと早く知らせてくれていたら、今頃は楽だったんだが。勇気をもって決断を下すしかないということだろう」
ベテランジャーナリストのロジャー・ブノワは、候補に残った3人は、アロンソのほか、メルセデスAMG育成ドライバーのパスカル・ウェーレイン(マノー)と、ヴォルフがマネジメントしているバルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)ではないかと書いている。
しかし、ボッタスにもウィリアムズとの契約がある。
「われわれは、どのチームにも大きな混乱を引き起こしたくはない」とヴォルフは話す。
「計画では、パスカルをザウバーに送って、さらに1、2年成長させるはずだった。来年、あのチーム(ザウバー)は2016年より大幅に良くなるはずだから」
■2017年はウェーレインでしのぐ?
当座しのぎとして、2017年はウェーレインを走らせ、2018年にトップドライバーを獲得するという方法もある。
ヴォルフも、2018年には「状況がもっとシンプルになる。まだ契約していない優秀なドライバーが大勢いるからだ」と話す。
「大事なのは、2人目のドライバーがマシン開発でチームに貢献できることだ。そこがロズベルグの素晴らしい長所だった」