F1最高責任者のバーニー・エクレストンが、2017年シーズンもレッドブルがメルセデスAMGの牙城を切り崩すことは難しいだろうと語った。
■空力レギュレーション変更によりレッドブルが有利に?
今年からシャシーやタイヤに関するレギュレーションが大きく変わり、これまでよりも空力が重要な役割を演じることになると考えられている。
このことは天才F1カー設計者との評価もあるエイドリアン・ニューイを最高技術責任者に持つレッドブルにとって有利に働くだろうと考えている者も多く、2016年にコンストラクターズランキング2位となったレッドブルが今季はメルセデスAMGとタイトル争いを繰り広げることになるかもしれないとも言われている。
■パワーユニットの差はまだ大きいとエクレストン
だが、86歳のエクレストンは、ミュンヘンの『TZ』紙に次のように語った。
「レッドブルが空力の差でメルセデスAMGに打ち勝つことができると考えているとしても、私には必ずしもそうとは思えないよ」
「エンジン(パワーユニット)によってメルセデスAMGが築いている差はまだかなり大きいからね」
■フェルスタッペンは将来のF1チャンピオン
しかし、エクレストンはレッドブルのマックス・フェルスタッペンに関しては非常に高く評価しているようだ。
「彼は将来のF1チャンピオンだよ」と語ったエクレストンは、攻撃的過ぎるとして批判の対象となることも多いフェルスタッペンのドライビングスタイルに関して次のように付け加えた。
「彼はレースに勝とうとするし、多分限界ギリギリでの走りに関してはほかのドライバーたちよりもうまくやれていると思う。それがレースなんだ」
■メルセデスAMGにはまだ余力がある
一方、かつて2010年4月までザウバーのテクニカルディレクターを務めていたヴィリー・ランプもエクレストン同様2017年にF1での力関係が大きく変わることはないだろうと考えているようだ。
「外部から見た限りでは、昨年のメルセデスAMGはほかのチームよりも前にとどまるために必要だと思われる改良パーツだけをつぎこんでいたような印象を受けた」
F1を離れた後はフォルクスワーゲンのWRC(世界ラリー選手権)プロジェクトに加わっていたランプは、『Speedweek(スピードウィーク)』に次のように付け加えた。
「2016年には、彼らは実際には可能だったことをすべて見せてはいなかったし、かなり早い段階から2017年のレギュレーションに向けた取り組みをするチャンスも得ていたからね」