2017年に始まる世界初の100%ゼロエミッションGT選手権である『エレクトリックGT(EGT)選手権』の最新動画が公開された。
最初のシーズンに選ばれたクルマは、市販車『テスラ Model S P100D(1480万円〜)』をベースとして、レース用として開発された『EGT Tesla V2.0』だ。
■わずか2.1秒で100km / hへ到達
『EGT Tesla V2.0』は、わずか2.1秒で0-100km / hへ到達する。これは市販車の3倍の速さだ。
■専用設計のピレリタイヤ
最高出力778 bhp(778馬力=585 kW)、最大トルク995 Nmを発生する。このパワーを路面に伝えているのが、特別に設計されたピレリのP Zeroスリックタイヤとウェットタイヤだ。
■バッテリーは最大級。鈴鹿なら15周
『EGT Tesla V2.0』に搭載されるリチウムイオンバッテリー容量は100kWhで、モータースポーツで最大。レーシングスピードで走行しても1回の充電で約90kmの距離を走行することができるという。これは鈴鹿サーキット(全長5.807km)なら15周ほどの距離となる。
■ダウンフォース増加
『EGT Tesla V2.0』は市販車より500kgも軽量化され、フロントスプリッターとリアウイングによりダウンフォースが増加、コーナーで優れたグリップ力を発揮する。
「ダブルスチール・ウィッシュボーン・プッシュロッド式サスペンション」と、「デュアルサーキット・シングルペダル油圧レースブレーキ」も追加され、コーナリングスピードをさらに向上させている。
『EGT Tesla P100DL 2.0』は開発の最終段階にあり、2017年シーズン開幕前テストを継続する。
■マーク・ジェメル:エレクトリックGT選手権CEO
「我々のV2.0は実際に開発が進んでいて、パフォーマンス・データは非常に信じられないほどだよ。
これを見た多くの人たちが、感銘を受けているよ。誰もが電気自動車がこれほどのデータを出せるとは期待していなかっただろうね!
今後数週間、最初のシーズンに向けてレース車両を開発し続け、今年の後半には進歩を遂げるだろう。とてもエキサイティングだよ」
■『エレクトリックGT(EGT)選手権』
2016年3月9日に発表された『エレクトリックGT(EGT)選手権』。初年度となる2017年は、Tesla Model S P100Dをベース車両とし、10チームから男女合わせて20人の国際ドライバーが参戦する。
サーキットは、伝統的なポール・リカール、バルセロナ、アッセン、そしてニュルブルクリンクを含み、さらにアメリカで非チャンピオンシップレースを3レース開催する。
週末のスケジュールは、練習セッション20分、予選60分、デイレース(60km)、トワイライト・レース(60km)で構成される。
レースの模様は、YouTubeなどを介してストリーミング放送を予定。SNSでも各チームが発信していく。