かつてベネトンとルノーのチーム代表を務めていたフラビオ・ブリアトーレが、ロバート・クビサが2018年にF1復帰するチャンスを逃したのは非常に残念だと語った。
■クビサのシート争いは「ゲームオーバー」
2011年のF1シーズン開幕前に参戦したラリー競技で事故を起こし、一時は生命や右腕切断の危機もあったクビサだが、その後懸命なリハビリを続けてF1復帰を目指していた。
そして昨年には2016年のF1チャンピオンであるニコ・ロズベルグをマネジメントチームに迎えて積極的なシート獲得活動を行った結果、ついに33歳のポーランド出身ドライバーであるクビサが2018年にウィリアムズから8年ぶりにF1復帰を果たす可能性が高くなったと言われていた。
だが、その後地元ロシアからの強力な支援を受けるセルゲイ・シロトキンがクビサをおさえてウィリアムズのシートを獲得するようだとのうわさがささやかれるようになっていた。
最近クビサ関係者がクビサのシート争いはすでに「ゲームオーバー」の状態だと認めたと伝えられる一方、シロトキンとウィリアムズはすでに2年契約を結んだと報じているメディアもある。
■クビサの敗因はスポンサー資金?
そんな中、ブリアトーレはドイツの『Speedweek(スピードウィーク)』に次のように語った。
「クビサがウィリアムズを納得させることができなかったのは非常に残念だ」
「私は何度かニコ・ロズベルグと話をしたし、あらゆる手が打たれたということも知っている。だが、ロシア人には巨額の予算があるんだ。ほぼ2千万(ユーロ/約27億円)だよ。クビサが集めることができるのは7百から1千(約8~10億円)だよ」
■F1にとってはクビサの方がメリットがあった?
ブリアトーレは、クビサがセンセーショナルなF1復帰を果たす可能性が消えたことでF1関係者やファンの中には非常にがっかりする者も多いだろうと考えているようだ。
「私は非常に残念に思っている」
そう続けたブリアトーレは、次のように付け加えた。
「もしロバートがF1に復帰することができたら、このスポーツにとっても非常に大きな価値があっただろうからね。F1を運営する者が彼に援助の手を差し出さなかったのはすごく変だと思うよ」