F1が現在のポイントシステムを見直すことを検討しているようだ。
現在F1第10戦イギリスGPが開催されているシルバーストン・サーキットにはフォース・インディアのチーム代表を務めるビジェイ・マリヤの姿があった。
現在法的問題を抱えているマリヤはイギリス国外へ出ることができない状態となっているため、レースに姿を見せることができるのはイギリスGPだけとなる。
伝えられるところによれば、そのマリヤがF1オーナーのリバティ・メディアが現在新たなポイントシステム導入の可能性を検討していることを明らかにしたという。
■2020年から15位までにポイント付与?
現在のF1ポイントシステムは、各レースで1位から10位までのドライバーに対してそれぞれ25、18、15、12、10、8、6、4、2、1ポイントが与えられることになっている。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によれば、2020年からこれが25、20、18、16、14、12、10、8、7、6、5、4、3、2、1に変更されることになるかもしれないという。そうなれば1レースにつき15人のドライバーがポイントを獲得できることになるわけだ。
さらに、現在はポイント付与対象となっていないポールポジションやファステストラップに対してもポイントを与えることも検討されているという。
この案に関してはリバティ・メディアがF1意思決定機関のひとつであるストラテジー・グループにおいて説明を行ったようだ。
■小規模チームへの恩恵は?
ポイント獲得できるドライバーが10人から15人に増えるということは、これまでポイントをなかなか手にすることができなかった小規模チームにとっては朗報のように聞こえる。
だが、実際にはこれにからむ別の問題もあるようだ。
それは、現在のF1エントリーフィーは前年に獲得したポイント数に応じて設定されているということだ。つまり、ポイントを多くとれば分配される賞金も増えることになるはずだが翌年のエントリーフィーもその分増加してしまうため、チーム財政に不安を抱える小規模チームにとっては痛しかゆしということになる可能性もあるのだ。
マリヤはこの件に関して次のように語っている。
「次の年はそれぞれのポイントに応じて支払わなくてはならない。だから、もしFIA(国際自動車連盟)が何かを変えたいと思うのであれば、そのことについても考慮しなければならないよ」
■もっと大きな課題がほかにあるとレッドブル
一方、レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、ポイントシステムの変更には否定的なようだ。
「私は、F1にはポイントシステムよりも、解決すべきもっと大きな問題があると思っているよ」とホーナーは主張した。