今年フェラーリがF1タイトルをとることができると考えている者がどんどん減ってきているのは間違いないようだ。
実際のところ、開幕戦から5レース連続でメルセデスが1-2フィニッシュを達成する強さを発揮しているだけに、それも当然と言えば当然の話だろう。
しかも、F1マシンの総合力が問われるサーキットとして知られるバルセロナで行われたF1スペインGPでは、メルセデスがフェラーリやレッドブルとの差をさらに広げて見せている。
かつてベネトンとルノーでチーム代表を務めていたフラビオ・ブリアトーレも、メルセデスだけがまるで「違う惑星」にいるように見えると語り、次のように続けた。
「バルセロナは本当のことが分かるサーキットなんだ。もしあそこでよくなければ、F1タイトルを争うことはできないということさ。たとえ、インタビューでは全てがうまくいっているように見えたとしてもね」
昨年ウィリアムズでF1デビューを飾り、今年はルノーのリザーブドライバーを務めているセルゲイ・シロトキンももはやフェラーリにタイトル争いができるチャンスはないと考えている。
シロトキンは母国ロシアの『Sport Express(スポルト・エクスプレス)』に次のように語った。
「フェラーリの方が速いであろうサーキットもあるよ。だけど、概して、彼らにはタイトル争いは無理だろうね」
レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーも、2019年のF1は「メルセデスのための選手権」のようだと語っている。
だがホーナーは、今シーズンはまだ16戦が残されており、そのうち状況が変化することもあるだろうと考えている。
「基本的に、誰にでも負けるときはある。成功が永遠に続くことはないよ」
『Speedweek(スピードウィーク)』にそう語ったホーナーは次のように付け加えた。
「我々には彼らを倒すために必要な技術や道具が全てそろっているし、彼らに勝つために頑張っているんだ」