イタリアのイモラ・サーキットが、新型コロナウイルスによる“延期”が発表されたF1中国GPの代役に立候補したと伝えられている。
新型コロナウイルスが猛威をふるっている中国ではさまざまなイベントが中止に追い込まれている。本来4月19日に上海インターナショナル・サーキットで決勝レースが行われる予定となっていた第4戦中国GPも延期されることになっている。
とは言え、F1史上最多となる年間22戦が組み込まれている今年のF1カレンダーはかなりタイトなものとなっており、中国GPをシーズン後半に移動することは困難であり、このまま「中止」となる可能性が高いと考えられている。
だが、伝えられるところによれば、中国GPがキャンセルということになれば、F1は少なくとも4300万ドル(約47億円)もの収入を失うことになると考えられている。
さらに、4月5日に初の決勝レース実施が予定されている第3戦ベトナムGPも中止となる可能性があると考えられており、そうなればF1の収入減はさらに大きなものとなってしまう。
そうした中、イモラのディレクターを務めるロベルト・マラッツィはオランダの『RacingNews365(レーシング・ニュース365)』に次のように語った。
「我々はFIA(F1統括団体である国際自動車連盟)とF1に対し、中国GPの代わりに開催したいとの申請を行ったよ」
「まだ回答は受け取っていない。全てを調整するのは難しいと予想しているよ」
F1としては代替GPを開催することで収入減を少しでも緩和できればそれに越したことはないだろうが、実際のところ前述のようにタイトなスケジュールの中にイモラを盛り込むのは容易なことではないだろう。
ちなみに、イモラは1980年にモンツァに代わってイタリアGPを開催し、翌1981年から2006年まではサンマリノGPを開催していた。1994年にはアイルトン・セナが事故死したサーキットとしても知られている。