伝えられるところによれば、フェラーリは2020年で現在の契約が満期を迎えるセバスチャン・ベッテルに対して、現在よりも大幅に削減された報酬による2021年の単年契約をオファーしたようだ。
フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットは少し前に、すでに2024年までの契約を結んでいるシャルル・ルクレールのチームメート最優先候補はベッテルだと語っていた。
だが、テレビ局『Sky Italia(スカイ・イタリア)』は、フェラーリは4年連続でF1王者となった実績を持つドイツ出身ドライバーのベッテルに対し、現在の報酬を大幅にカットした条件を提示したと報じている。
ベッテルとは親しいことで知られる前F1最高責任者のバーニー・エクレストンは、そういう条件ではベッテルがフェラーリに残留したいと思わない可能性もあるだろうと『f1-insider.com』に次のように語った。
「セバスチャンのパフォーマンスは、FIA会長の息子がマネジャーを務めるシャルル・ルクレールとの新たな状況によって苦しめられたのだと私は思っている」
F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)の会長であり、かつてはフェラーリのチーム代表を務めていたジャン・トッドを父に持つニコラ・トッドがマネジャーを務めていることでルクレールの方がチーム内の政治力において優位な立場になっているのだと示唆したエクレストンは次のように付け加えた。
「私は、彼(ベッテル)はビノット(チーム代表)のことをこの状況において必要な支援者としては見ていないと思う。だから、セバスチャンはやめるか、あるいはほかのチームを探すべきだろうね。再びメルセデスエンジンを搭載することになるマクラーレンはその候補のひとつじゃないかな」
しかし、2006年から2013年までフェラーリのドライバーを務めていたブラジル出身のフェリペ・マッサは、フェラーリはベッテルをキープするべきだと次のように主張している。
「もし僕がマッティアなら、何も変えないだろうね。才能のルクレール、そして4回F1王者になったベッテルというペアによる現在のバランスはすごくいいからね」