かつてベネトンとルノーでチーム代表を務めていたフラビオ・ブリアトーレが、たとえ新型コロナウイルスが終息を迎えたとしても、そのときの世界はこれまでとは大きく変わっているだろうと語った。
■現在の状況は新型コロナウイルスを過小評価した結果
現在世界中がcovid-19と命名された新型コロナウイルスと戦っている状況だが、F1を始め多くのスポーツが棚上げ状態となっており、崩壊の危機にさらされている。そして人々は政府の指示により家に閉じこもることを余儀なくされている。
ブリアトーレはこうした状況を受け、母国イタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』に次のように語った。
「ウイルスを追い続けることはできない。我々はそれと共生していくための方法を考え始めなくてはならない。我々の生活は永遠に変わってしまったし、その影響を最小限にする必要があるんだ」
「関係者たちは、政治家から医者に至るまで同じことを話すべきだ。人々を不安にさせないようにね」
アメリカ大統領のドナルド・トランプと交流があることでも知られているブリアトーレは次のように続けた。
「彼とは何か月も話をしていないが、間違いなく、我々同様、マクロン(フランス大統領のエマニュエル・マクロン)やジョンソン(イギリス首相のボリス・ジョンソン)同様、彼もこの状況を過小評価していたんだ」
「これまでと同じものはもはや何もなくなるよ」
■F1が目指すべき変化は?
そう語ったブリアトーレは、F1はどう変わっていく必要があるかということについて次のように続けている。
「常に言ってきたことだが、クルマに搭載されたもののうち見えないものはすべて同じにすべきなんだ」
「クルマが似たものになればなるほど本当に強いドライバーが現れてくるし、中団グループのチームも競争力を持てるようになるだろう」
「予算上限値を金額で定めるのではなくレギュレーションで定めるべきなんだ。ウイング変更の数や風洞時間を制限することでね」
12日(日)に70歳の誕生日を迎えるブリアトーレはそう語ると次のように付け加えた。
「そして、レースはもっと短くするべきだよ。週末ごとに40分のレースを2回やればいいんだ」