F1の名門プライベートチームとして知られるウィリアムズが新オーナーの手に渡ったことが明らかとなったが、それに前F1最高責任者であるバーニー・エクレストンがからんでいるのではないかとのうわさがささやかれている。
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今年、ウィリアムズがチームの売却先を探していることを公式に発表した際、エクレストンはウィリアムズの名が消えてしまうのはF1にとって「非常に大きな損失だ」と語り、次のように付け加えていた。
「私も誰かこれに関わることができる人たちがいないかどうか見まわしているところだよ」
そして、ウィリアムズは今月21日にアメリカの投資会社であるドリルトン・キャピタル社に売却されたことを発表している。
だが、フィンランドの『Ilta-Sanomat(イルタ・サノマット)』は、このウィリアムズ買収には興味深い点があると指摘している。
それによれば、ドリルトン・キャピタル社は実際には『BCE』という名前の子会社を通じてウィリアムズを買収したのだという。だが、そのBCE社に関しては現時点ではほとんど情報がないのだという。
「謎のBCE社に関する情報はほとんど得られない」
そう書いた『Ilta-Sanomat(イルタ・サノマット)』は大胆な仮説を展開している。
それは、BCEというのはバーニー・エクレストンのフルネームの頭文字ではないかというのだ。
バーニー・エクレストンのフルネームはバーナード・チャールズ・エクレストン(Bernard Charles Ecclestone)であり、確かにその頭文字をつなげるとBCEとなる。
つまり、『Ilta-Sanomat(イルタ・サノマット)』は、実際にウィリアムズを買収したのはエクレストンではないかと疑っているわけだ。
ウィリアムズに関するもうひとつのうわさは、今回の買収によりチームのマネジメント体制に変化が生じるのかどうかということだ。
最近の報道によれば、現在実質上の最高責任者であるチーム副代表のクレア・ウィリアムズは近いうちにそのポジションから退くことになるだろうと言われている。
クレアは、チーム創設者であり現在も名目上はチーム代表という肩書きを持っているフランク・ウィリアムズの娘だが、近年のチーム運営の采配ぶりに関してはあまり評判がよくはないようだ。
エクレストンは今年6月に次のように語っていた。
「フランクはチームをまとめるために常に現場にいた。残念ながら、現在のマネジメントはフランクと同じステータスを持っているとは言えないね。彼ならうまくやっていただろう」
今週末に今季の第7戦F1ベルギーGP(30日決勝)が行われるスパ・フランコルシャンでクレア・ウィリアムズは今後どうなると思うかと質問されたドライバーのジョージ・ラッセルは次のように答えた。
「僕はそれについて考えたことはなかったよ」
「だけど、ウィリアムズ家はF1の歴史において重要な位置を占めている。フランクは今回の選択がチームを最善の将来に導くものだと確信できなければ、チームを売却したりしなかったはずだよ」
2019年にウィリアムズでF1デビューを飾った22歳のラッセルはそう語ると次のように付け加えた。
「ドライバーの仕事は運転することなんだ。だからそういう質問はそれにきちんと答えられる人たちにお任せするよ」