メルセデスを傘下に置くダイムラーのオラ・シャレニウス会長が、改めてメルセデスがF1から撤退するのではないかとのうわさを否定した。
2014年から昨年まで6年連続でF1タイトルを独占してきたメルセデスだが、2020年にもその記録をさらに伸ばすことはほぼ間違いない状況となっている。
そのメルセデスに関しては親会社のダイムラーが2021年いっぱいでF1から手を引くことを考えており、メルセデスF1チームを売却する可能性もあるとのうわさがささやかれていた。
ダイムラー社はこうしたうわさを否定してきていたが、このほど2019年9月からダイムラーの会長を務めているシャレニウスが改めて『TV6』に次のように語った。
「バイエルン・ミュンヘンがサッカーから手を引くことがないのと同様に、我々にもF1をやめる理由はないよ」
「だが、今後3年間の財政負担は半減することになる。これに伴い、F1に関しては会社のほかの分野よりもさらに挑戦的な目標を自分たちに課すことになる」
最近の報道によれば、メルセデスF1チームは2019年に4億3000万ドル(約453億円)もの予算を投じたという。だが、2021年からは1億4500万ドル(約153億円)というバジェットキャップ(チーム予算上限値)が導入されることになっている。
このバジェットキャップにはドライバーやチーム首脳たちの年俸、さらに広告宣伝費や旅費などは含まれないと伝えられているが、それでもメルセデスやフェラーリ、レッドブルといった大規模チームたちはかなり予算を削減する必要が生じることになり、これに伴って組織の縮小なども進めていくことになる。
このバジェットキャップや、2022年に導入される新F1技術レギュレーションによって、F1の勢力図が大きく変わる可能性もあると考えられている。