F1第12戦ポルトガルGP(アルガルベ)予選は、気温21℃、路面温度35℃、降水確率47%、天候は晴れ、路面はドライコンディションの中で行われ、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がミディアムタイヤで2周連続アタックの末、今シーズン9回目、通算97回目のポールポジションを獲得した。
●【予選結果】F1第12戦ポルトガルGP予選Q1-Q2-Q3のタイム差、周回数
■Q1
日本時間22時から予選開始予定だったが、フリー走行3回目でセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が走行中にターン14の外側のドレインカバー(排水溝のフタ)が外れたため、その修復作業のため予選開始が30分遅れた。
Q1の順位はハミルトン、2番手は0.051秒差のフェルスタッペン、3番手はボッタス、4番手はピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)、5番手はセルジオ・ペレス(レーシングポイント)、6番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)、7番手アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)、8番手セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、9番手ランド・ノリス(マクラーレン)、10番手はダニエル・リカルド(ルノー)。13番手のエステバン・オコン(ルノー)までが1秒以内という接戦となった。
キミ・ライコネン(アルファロメオ)は15番手にいたものの、最後にジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)がタイムアップを果たして15番手でQ1突破。ライコネンは惜しくも16番手でQ1突破はならなかった。
Q1ノックアウトは、ライコネン、アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)、ロマン・グロージャン(ハース)、ケビン・マグヌッセン(ハース)、ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)だった。ホンダF1は4台ともQ2に進出した。
■Q2
Q2は15台から5台がノックアウトされるが、ここでエステバン・オコン(ルノー)、ランス・ストロール(レーシングポイント)、ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)、ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が脱落した。
上位10台はQ2ではメルセデス勢とフェラーリ勢の4台がミディアムタイヤでタイムを残し、明日のスタートを有利に進める戦略を採った。しかし、ベッテルは15番手でQ2ノックアウトとなった。レッドブル・ホンダはソフトタイヤでタイムを残している。
ボッタスはトップタイムでQ2を突破し、Q3に向けて準備万端だ。
Q2最後のラップでダニエル・リカルド(ルノー)が混み合う中でアタックを続け、レコードラインを外れて単独スピン、そのままリヤからわずかにタイヤバリアに接触した。リカルドは自力でガレージに戻って修理を急ぐ。
■Q3
12分間のQ3はポールポジションを巡って接戦となった。
過去のポルトガルGP予選では、1996年がデーモン・ヒル、95年がデビッド・クルサード、94年ゲルハルト・ベルガー、93年デーモン・ヒル、92年はナイジェル・マンセルだった。また、ポルトガルGP最多ポールポジションは3回のアイルトン・セナ、2回はスターリング・モス、ゲルハルト・ベルガー、ナイジェル・マンセル、デーモン・ヒルだ。
まず最初のアタックでソフトタイヤを履いたメルセデス勢は、ボッタスがハミルトンより0.047秒速かった。フェルスタッペンはソフトタイヤで0.121秒差の3番手につけた。
そして最終アタックでメルセデス勢はミディアムタイヤでコースインし、タイムアップに成功。2周連続アタックをしたハミルトンがポールポジションを獲得、2番手は最後は1周しかアタックしなかったボッタス、3番手はフェルスタッペンといつもの顔触れだが、3台はわずか0.252秒の戦いだった。ソフトタイヤのフェルスタッペンはメルセデスに追いつくことはできなかった。
リカルドは修復が間に合わずQ3を走行できなかった。
また、メルセデスの結果からわかるように、ソフトタイヤよりもミディアムタイヤの方がパフォーマンスが良いという不思議な現象が起こっており、コメントからもわかるように、まだどのチームもドライバーも完璧にコースを攻略できていない様子だ。
なお、メルセデスは13戦連続でポールポジション獲得を達成しており、史上6番目の記録となった。最多ポールポジションの記録を保持しているチームは、ウィリアムズの1992年から1993年にかけて24戦連続ポールポジション獲得という記録だ。
明日の決勝レースは展開次第でかなり読めなくなるかもしれない。
●【ハイライト動画:予選】フェルスタッペンは0.252秒差の3番手、メルセデスはソフトよりミディアムタイヤでタイムアップ