2021年のブラジルでのF1レース開催に向けて新たな問題が生じてしまったようだ。
昨年までブラジルGPを開催してきたサンパウロのインテルラゴス・サーキットだが、レース存続を危ぶむ声もあったものの2025年まで開催契約が延長されたことが明らかとなっていた。
しかし、今年の11月7日に決勝が予定されているレースはブラジルGPではなくサンパウロGPと呼ばれることになっている。それはF1が近い将来同じブラジルのリオデジャネイロでもレースを開催する方向で調整しているためだと考えられている。
だが、このほど『Folha de S.Paulo(フォリャ・ジ・サンパウロ)』紙が伝えたところによれば、サンパウロ市がインテルラゴスでのF1レースの新主催者を務めることになったMCブラジル・モータースポーツとともにF1と交わしたグランプリ開催契約に関して裁判官がその履行を差し止める裁定を下したという。
これは市民グループからの訴えによるものだと言われているが、裁判官はその契約締結において法的に十分な入札手続きがとられていなかったと判定したようだ。
「広告と透明性に関する原則に明らかに違反していることは明白であり疑いの余地はない」
そう語ったエミリオ・ミグリアノ・ネト裁判官は次のように付け加えている。
「この理由から、問題のある契約の実行を差し止める必要がある」
伝えられるところによれば、裁判官はサンパウロ市に対し5日以内に法廷に文書を提出するよう求めたという。