フェラーリからエンジン供給を受けているアルファロメオとハースだが、今シーズン中に大きな改善が果たされたと伝えられている新しいエンジンを使用するチャンスはなさそうだ。
●【2021年F1第15戦ロシアGP】フリー走行2回目のタイム差、周回数
フェラーリはF1ロシアGPが開催されているソチで新たなハイブリッドコンポーネントを組み込んだ新エンジンを投入している。
だが、その新エンジンが搭載されているのはシャルル・ルクレールのマシンだけとなっている。そして、ルクレールはこれが今季4基目のエンジンとなるため、日曜日に行われる決勝ではグリッドペナルティを受けてグリッド後方からのスタートとなる。
フェラーリは、ソチでルクレールのマシンだけに新エンジンを投入したのは、ハンガリーで起きた事故により、いずれにしてもルクレールは近いうちに新しいエンジンに交換する必要があったためだと説明している。
これについて、ルクレールのチームメートであるカルロス・サインツは次のように語った。
「チームでいろいろ考えて、新バージョンのパワーユニットをいつマシンに搭載するかを検討した結果、シャルルが最初にそれを受け取ることになったんだ」
「チームはこれにすごく力を入れていたし、チームメートがもう手に入れることができたのをうれしく思っているよ。僕たちにとっては重要な実験なんだ。来年はこれを使うことになるし、その情報は2022年に向けて本当に役に立つからね」
「最後尾からのスタートしたときのオーバーテイクの可能性やパワーユニットの個々の部品の寿命に関して許容できるだけの妥協点を見つけられたときには、僕もそれを使うことになるだろうね」
一方、フェラーリからエンジン供給を受けているアルファロメオとハースには、今季中にその新エンジンが供給されることはなさそうだ。
「我々がそのエンジンを手にするのは2022年になってからだ」
「今シーズンに交換しても意味がないからね」
23日(木)にそう語ったハースのギュンター・シュタイナー(チーム代表)は次のように付け加えた。
「それに、それは不可能なんだ。もし我々がそのエンジンを使うのであればアルファロメオもそれを使えなくてはならないことになる。だが、フェラーリにとってそれは可能ではないと私は思っているよ」