かつてベネトンとルノーでチーム代表を務めていたフラビオ・ブリアトーレが、F1の表舞台に戻ってくることになりそうだ。
現在71歳のブリアトーレだが、ルノーのチーム代表を務めていた2008年に、第15戦F1シンガポールGPにおいてネルソン・ピケjr.に故意にクラッシュするよう指示していたことが判明。これは当時ルノーに在籍していたフェルナンド・アロンソ(現アルピーヌ)を勝たせるために、わざと事故を起こしてセーフティカーを導入させるためのもので、実際アロンソはそのチャンスに大きく順位をばん回して優勝を遂げている。
のちに“クラッシュゲート”と呼ばれることになったこの事件の責任を問われたブリアトーレは、2009年に事実上のF1追放処分を受けていた。しかし、その後、ブリアトーレはFIA(国際自動車連盟)と和解しており、2012年以降はF1活動に復帰することも可能となっていた。
だが、クラッシュゲート以降は直接的にF1活動に携わることはなかったブリアトーレだが、どうやら近いうちに再びF1活動を開始する可能性が出てきたようだ。
イタリアのメディアが報じたところによれば、今年からF1のCEO職に就いたステファノ・ドメニカリがブリアトーレに何らかの役割をオファーしたものと考えられている。
最近、同じイタリア出身のブリアトーレとドメニカリが会って話をしている様子を撮影したビデオがインターネット上に公開されているが、これについて尋ねられたドメニカリは「注目していてよ」と答えている。
そして、ブリアトーレも次のように付け加えた。
「F1の新しい章が始まろうとしているところだ」
「我々は、この素晴らしいスポーツにふさわしい興奮、娯楽、喜び、エネルギーをお届けすることになるだろう」
伝えられるところによれば、ブリアトーレは、スポンサーやVIP、そして大衆を巻き込んだグランプリでのエンターテインメントを担当する重要な役割を担うことになると考えられているようだ。