ハースのチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーは、2024年のドライバーラインアップのことを考えるにはまだ早すぎると考えているようだ。
■今年はマグヌッセンとヒュルケンベルグのベテランコンビで戦うハース
ハースは、2023年シーズンに向けて、2021年からドライバーを務めていたミック・シューマッハとの契約を延長せず、ドイツ出身ドライバーであるニコ・ヒュルケンベルグと契約。今年はこのチームで通算6シーズン目を迎えている30歳のケビン・マグヌッセンと35歳のヒュルケンベルグという経験豊かなドライバーコンビで戦っている。
実際のところ、ハースは2023年のドライバーを検討するにあたり、2022年シーズンいっぱいでマクラーレンから契約を解除されてしまったダニエル・リカルドとも交渉していたことが明らかとなっている。
だが、その交渉はうまくいかず、結局ハースはヒュルケンベルグと契約することを決めたものだ。
2019年シーズンいっぱいでルノーのシートを失ったヒュルケンベルグは、その後リザーブドライバーとして数レースに出走したことはあったものの、実際に3年のブランクがあるドライバーと契約することはハースにとってもリスクがあったはずだ。
■ヒュルケンベルグはチームを助けてくれているとシュタイナー
だが、シュタイナーは2023年シーズン序盤のヒュルケンベルグの働きに満足しているようだ。
「ニコは我々とやれて満足していると思う。チームとエンジニアたちも彼と仕事をするのを楽しんでいるよ」
ドイツのテレビ局『n-tv』にそう語ったシュタイナーは次のように付け加えた。
「彼はチームを大いに手助けしてくれているよ。彼は我々がさらに前進するための経験をもたらしてくれているんだ」
また、シュタイナーによれば、彼自身とヒュルケンベルグの関係も良好だという。
「私が彼を必要とする時には彼がそこにいるし、彼が私を必要とする時には私がそこにいるよ」
そう語ったシュタイナーだが、だからといってすぐにヒュルケンベルグと2024年の契約を結ぶつもりもないようだ。
■まだ2024年の契約を考えるには早すぎる
「それは、我々が彼に満足できるか、そうではないかにかかっているよ」
シュタイナーはそう語ると、次のように続けた。
「それに、ほかにどういう候補がいるのかにも目を向ける必要があるし、それが重要なんだ」
「時には現状維持により、安らぎと静けさを得ることも大切になる」
「しかし、我々は現時点ではドライバーや延長に関する話はしていないよ」
■リカルドの加入可能性はほぼゼロ?
ともあれ、2024年にリカルドがハースで走ることになる可能性はほぼないと考えていいだろう。
今年は古巣レッドブルとサードドライバー契約を結んでいるリカルドも、2024年には「トップチーム」で復帰してそこから再び自分のF1キャリアを再構築したいと語っており、中団グループに位置している小規模チームのハースに加入することを選択肢に入れるつもりはなさそうだ。
そして、シュタイナーもそのことはよくわかっているようだ。
2024年にリカルドと契約する可能性について質問されたシュタイナーは次のように答え、その可能性はあまりないと示唆している。
「どこかの時点では、彼と話をすることになるかもしれないよ」
「誰もが、1年休みをとったあとのダニー(リカルド)と話をしたいと思うだろうね。だが、私は何も約束することはできないよ。とりわけ、我々の2人のドライバーがいい仕事をすればね」
「それに、今年は新しいドライバーを迎えているし、私には彼に少しチャンスを与える必要もあるからね」。