2023年F1第9戦カナダGP(サーキット・ジル・ビルヌーブ)の2日目、フリー走行3回目(FP3)は予想通り雨、気温14度、路面温度17度で行われた。
●【2023F1第9戦カナダGP】フリー走行3回目のタイム差、周回数
■予想通りウェットコンディション
気になる天気は、昨日のFP2の終盤に大雨となっていたが、今日も雨は降っていて、雨は弱まっていたものの、セッション開始30分ほど前に勢いよく降り出し、その後再びゆっくりと止んだ。
路面はかなり濡れている状態で各車はフルウェットタイヤ(青)でコースインしていった。
このフルウェットは新しい構成で、タイヤブランケットは使用されない。以前のコンパウンドよりも性能が上がっているため、ドライバーにとっては感触を得る良い機会となった。
開始8分、レーシングラインは乾き始めていることもあり、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)はインターミディエイトタイヤ(緑)を装着してピットアウト。他のドライバーたちも続いた。
■角田、2度のスピン!コントロールしてクラッシュ回避!
ここで角田裕毅(アルファタウリ)がターン6でハーフスピンしたリプレイ映像が流された。アクセルを踏んでいくタイミングでリアを失ったが、壁に当たることはなかった。
開始18分、ターン2で角田が2度目のスピンをする映像が映し出された。タイヤの熱とグリップを保つことができず、苦戦しているようだ。
開始30分、赤旗が出された。ターン1のランオフエリアでノーズを失ってリアウィングも曲がっているカルロス・サインツ(フェラーリ)が映し出されている。
リプレイ映像ではターン1のブレーキングポイントでやや右側の白線に乗ったタイミングでスピン。滑っているためスピードも十分落ちずに左サイドをテックバリアにクラッシュしてフロントノーズ全体が外れ、反動でリアもバリアにクラッシュした。タイヤのアームやギアボックスへの影響も心配だ。
残り23分、セッションが再開され、各車インターミディエイトでコースインしていった。
ドライバーにより予選を見据えてアタックしたり、無理せず走行する者など対応は分かれている。
マクラーレンによれば、10分以内にさらに激しい雨が降るようだ。ドライバーたちは予選前に自分の限界を完全に理解するために、今がプッシュラップをするタイミングだろう。
残り10分を過ぎたところでバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)のマシンの右ミラーがぐらついて外れそうになっている様子が映し出された。ボッタスはスロー走行しながら左手で抑えていた。
残り5分、雨が激しくなったため、ほとんどのマシンがピットに戻った。
■フェルスタッペンが速さ見せる
最終的にはトップタイムはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、約0.3秒差の2番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)、トップから約1.4秒差の3番手はフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)だった。
全戦全勝でシリーズをリードしているレッドブルは、マックス・フェルスタッペンが1番手、セルジオ・ペレスは17番手だった。
ここまで苦戦が続くフェラーリは、シャルル・ルクレールが2番手、カルロス・サインツは5番手だった。
ランキング3位のアストンマーティンは、フェルナンド・アロンソが3番手、母国GPを迎えているランス・ストロールは7番手だった。
レッドブルと同じホンダRBPTのパワーユニットを搭載するアルファタウリは、角田裕毅が8番手、新人ニック・デ・フリースは16番手だった。
予選はこの後、日本時間5時から行われる。
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