セルジオ・ペレスはレッドブルにおいて自分に課せられた役割を果たすことができていない。
そう考えているのは、かつてベネトンとルノーをチーム代表として率いた経験を持つフラビオ・ブリアトーレだ。
■ペレス不調の原因はプレッシャー?
2023年シーズン序盤こそ現F1チャンピオンであるチームメートのマックス・フェルスタッペンとほぼ互角の戦いを展開していたメキシコ出身ドライバーのペレスだが、第7戦モナコGPの予選でクラッシュを演じて以降、完全にリズムが崩れてしまっているようだ。
今季のF1第9戦カナダGPが開催された先週末のモントリオールでは、レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーが、ペレスの「調子が落ちたのはマックス・フェルスタッペンとドライバーズタイトルを争うプレッシャーのせいだ」という見方を示していた。
■ペレスは自分の役割を果たせていない?
だが、73歳のブリアトーレは、母国イタリアの政治経済紙である『Il Riformista(イル・リフォルミスタ)』に次のように語り、今のペレスにはもっと根本的な問題がある示唆している。
「我々はカナダにおいて、マックス・フェルスタッペンという常に絶対的優位に立つドライバーを目にした」
「一方、彼のチームメートであるチェコ・ペレスは大きく遅れをとっていた。そのことはマシンが優れているだけでなく、ドライバーも役割を果たす必要があるということ示すものでもあった」
■今の不調は技術的問題によるものだとペレス
だが33歳のペレスは、現在はレッドブル2023年型F1マシンの「ブレーキング」に苦戦しているだけで、その問題さえ解決すればまた勝利を争える位置に戻れるはずだと主張している。
「僕はブレーキングに問題を抱えているんだ。何が起きているのかを突き止めるためにチームと一緒に取り組む必要がある」
スペインの『Diario Sport(ディアリオ・スポルト)』にそう語ったペレスは、次のように続けた。
「僕は精神的には強いと感じているよ。僕がネガティブなトンネルに入っているとか、そういうことはないんだ」
「最近のレースでペースが足りなかったのは事実だ。でもモナコではそうではなかったし、僕はあの週末を通じて速かった。ただ、ひとつのミスを犯しただけだったんだ」
そう主張したペレスは、次のように付け加えている。
「精神的に強くなくてはならないと思うし、僕は強い。僕には、自分がこの困難な時期を乗り越えられることが分かっているよ」。