アルファタウリのチーム代表を務めるフランツ・トストが、オランダ人ドライバーのニック・デ・フリースとの契約を解除した理由を説明した。
■デ・フリースに代えてリカルド起用を決めたアルファタウリ
アルファタウリは、今季のF1第11戦イギリスGP後に28歳のデ・フリースとの契約を解除し、今週末に開催されるF1第12戦ハンガリーGP(23日決勝)以降は現在レッドブルのリザーブドライバーを務めているダニエル・リカルドを起用することになっている。
実際のところ、今回のデ・フリースの契約解除はレッドブル・レーシングとそのセカンドチームであるアルファタウリのドライバープログラム責任者であるヘルムート・マルコが最終的に決断を下したものであるのは確かだ。
■「非常に難しい決断だった」とトスト
そうした中、今シーズン限りでアルファタウリのチーム代表の座を降りることが決まっているオーストリア出身のトストが、ハンガリーのウェブサイト『formula.hu』にデ・フリースの解雇とリカルドの起用に関して次のように語った。
「ニックには同情しているよ」
「信じて欲しいが、非常に難しい決断だったんだ。というのも、ニックは私とも非常にいい関係にある素晴らしい人物だし、優秀なドライバーでもあるからだ」
■今後初めて経験するサーキットが増えることを考慮
トストは、F2やフォーミュラEでチャンピオンとなった実績を持つデ・フリースがF1でうまくリズムをつかむことができなかったのは、本来F1ルーキーにとって必要なテストがルールによって制限されていることもその一因だったと考えているようだ。
「今年の後半には再びニックが知らないサーキットでのレースが増えることになるし、我々は意思決定プロセスにおいてそれを考慮に入れたんだ。それは非常に不利なことだからね」
そう続けた67歳のトストは、次のように付け加えた。
「ダニエル・リカルドはサーキットを知っている。それが我々の決断の理由だよ」
■デ・フリースはフォーミュラE復帰を視野に?
一方、28歳のオランダ出身ドライバーであるデ・フリースは19日(水)に正式に声明を出し、長い間夢見ていたF1のチャンスを失ったのは本当に「辛い」と認めている。
伝えられるところによれば、フォーミュラEの2020-2021年シーズン年間チャンピオンである28歳のデ・フリースは、すでにフォーミュラEへの復帰について日産と話し合っている可能性があるという。