レッドブルF1のヘルムート・マルコ博士は、アルファタウリのルーキー、ニック・デ・フリースを解雇するという“残酷な”決断を下したが、後悔はしていないという。
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■チームのやる気を上げるために変えた
レッドブルF1の関係者は、オランダ人のデ・フリースと、エナジードリンク会社傘下で苦戦を強いられているジュニアチームの他の選手たちが“停滞”していたため、この決断を下したのだと語った。
「ニック・デ・フリースは我々の期待に応えてくれなかった」とマルコはハンガリーで説明した。
「同時にアルファタウリは最下位に転落し、2人の新マネージャーが入ってきた。フランツ・トストは引退する。モチベーションと情熱がチームから少し失われてしまったようだ」と80歳のマルコは付け加えた。
「ドライバーの交代は常にポジティブな効果をもたらす可能性があるんだ。それは感情的な側面だよ」
こうした背景から、レッドブルはもちろん、マクラーレンでのパフォーマンス低迷を受け、半年間“ベンチ”にいたダニエル・リカルドをレースに復帰させたのだ。
■リカルドの活躍は角田裕毅のレッドブル移籍に打撃
そしてリカルドの活躍は、角田裕毅(アルファタウリ)が最終的にセルジオ・ペレスの後任としてレッドブル・レーシングへ移籍する可能性に打撃を与えた。
「彼(リカルド)がチームにもたらしたポジティブな勢いと、技術的な発言や変更が安定化をもたらしたのも大きい」とマルコは語った。
「(ドライバーの)変更は完璧に機能したんだ」
しかしマルコは、リカルドが早ければ2024年にもペレスの後任になるといううわさを否定している。スランプに陥っていたメキシコ人のペレスはすでに来年の契約を結んでいるためだ。