メルセデスがルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルと2024年から2025年までの2年契約を結んだことが正式に発表されたが、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)とフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)はこのニュースを歓迎しているようだ。
●メルセデスF1代表「ハミルトンはチームの柱、ラッセルはカミソリのようなスピードと真のファイターの粘り強さを兼ね備えている」
■ハミルトンがあと2年メルセデスで続けるのはいいことだとフェルスタッペン
25歳のオランダ出身ドライバーであるフェルスタッペンは、2021年に激しいタイトル争いを演じた宿敵ハミルトンがあと2年はF1を続けることが確実となったことを受け、今季のF1第15戦イタリアGP(3日決勝)が開催されるモンツァ・サーキットで次のように語った。
「それは、このスポーツにとっても、彼自身にとっても、そしてメルセデスにとってもいいことだよ」
だが、現在38歳であり、2025年シーズンが始まるときには40歳となるハミルトンと2年契約を結んだのはメルセデスにとって賢明なことなのかどうか疑問視する声もある。
■自分がチームのボスならハミルトンが80歳になるまで一緒にやるとアロンソ
しかし、現役最年長F1ドライバーである42歳のアロンソは、当然のことかもしれないが、そういう考えは馬鹿げていると一蹴している。
「もし僕がチームのボスで、ハミルトンか、グリッドで最も若いドライバーか、あるいはF2で戦っている将来有望なドライバーのいずれかを選ばなければならないとしたら、僕はハミルトンと一緒にやるよ。彼が80歳になるまでね」
2005年と2006年のF1チャンピオンであり今季も現時点ではレッドブル勢に次ぐドライバーズランキング3番手につけているスペイン出身のアロンソはそう語ると、次のように付け加えた。
「誰かが同じマシンでハミルトンより速く走ることができるのを示さなければならない。そして、これまでそれができた者は誰もいないよ」
■今年はラッセルをしのぐ結果を出しているハミルトン
実際のところ、2021年の最終戦アブダビGPでフェルスタッペンによもやの逆転タイトル獲得を許してしまったことで大きなショックを受けたハミルトンは、これまでとは大きく異なるF1マシンが導入された2022年シーズンには新たなチームメートとして迎えたジョージ・ラッセルに後れをとってしまった。
だが、今季はここまでのところ、ハミルトンが本来の力を見せてラッセルを上回っており、現時点では156ポイントを稼いだハミルトンがドライバーズランキング4番手にいるのに対し、ラッセルは99ポイントで7番手と、昨年とは様相が大きく変わってきている。
最近では、マクラーレンのランド・ノリス(23歳)とオスカー・ピアストリ(22歳)、それにアルファタウリの角田裕毅(23歳)など若手ドライバーの台頭も目立つが、アロンソやハミルトンがそうした若手にあとを託すといった心境になるまでにはまだしばらく時間がかかりそうだ。