セバスチャン・ベッテルが、F1復帰を目指すのではないかという報道を否定した。
●【2023F1第17戦日本GP】全セッションの結果・開催スケジュール
■ベッテルのF1復帰の可能性を示唆したレッドブル首脳
レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は今週、かつてレッドブルで2010年から2013年まで4年連続でF1チャンピオンとなったベッテルについて母国オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』に次のように語った。
「セバスチャンは今のところ、特に何かに取り組んでいるわけではないし、私には自分が何を望んでいるのかを彼がはっきりとわかっているという確信はないんだ」
「しかし、私は彼のドライバーとしての可能性が完全に閉ざされたとは思っていないよ」
■今年の鈴鹿を楽しみにしているとベッテル
そしてベッテルは、来週末に今季のF1第17戦日本GP(24日決勝)が行われる鈴鹿サーキットに姿を見せる予定だとの報道がある中、実際にまだレッドブルのメンバーたちとの“交流”が続いていることを認めている。
しかし、ベッテルによれば、それはF1復帰の可能性についてレッドブルと話し合うためではなく、ある“プロジェクト”のためだという。
「現時点では何も発表できないんだ。でも、それに関してはすごくワクワクしているよ」
その“プロジェクト”に関してそう語ったベッテルだが、大好きな鈴鹿サーキットを訪れるのを楽しみにしているのは確かなようだ。
「また日本を訪れることができるのはすごくうれしいよ」とベッテルは付け加えている。
伝えられるところによれば、ベッテルは鈴鹿でレッドブルの2011年型F1マシンを合成燃料を使って走らせるというデモンストレーションを行う可能性があるようだ。
■F1復帰の可能性はないとベッテル
一方、F1復帰を考えたことがあるかと質問された36歳のベッテルは、笑いながら次のように答えた。
「考える時間は毎日たっぷりあるよ」
「将来のことは誰にもわからない。でも、今僕に言えるのは、F1に復帰することはないということさ」
ベッテルはさらに、現在レッドブルで圧倒的な強さを見せているマックス・フェルスタッペンに“嫉妬”しているようなことはないと主張している。
「彼は本当にすごく頑張っているし、僕は彼がさらに勝つと思っている。でも、嫉妬はしていないよ。僕は彼の成功をうれしく思っているよ」
「僕のF1キャリアは終わったんだ。それは、かつてのライバルたちの活躍を遠くから見て楽しむことができるということさ」
■ドライバー以外の役割での復帰も考えられない?
ベッテルに関しては、ドライバーとしてではなく、例えばチーム代表のような立場でF1の世界に戻ってくる可能性もあるのではないかと言われている。
だが、ベッテルは笑いながら、来年は年間24戦が行われることになるF1でチームと共に旅をして回るような生活はできないと示唆するように次のように語っている。
「もしもザントフォールト(オランダ)に行くのなら、僕はビーチでのんびりするほうがいいね」