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ベルガーがF1の面白さや本質語る「“超自然体”のセナはミスをしたがフェルスタッペンは完璧。シューマッハにもハミルトンにもできなかった」レッドブルが長期で成功するポイントとは?

2024年01月31日(水)7:54 am

F1界のレジェンドであるゲルハルト・ベルガーは、2024年にレッドブルとマックス・フェルスタッペンが4年連続でワールドチャンピオンを獲得する可能性は高いと見ている。

BMW、トロロッソ、DTMの責任者としても活躍した元ドライバーは、現在はモーターレースの舞台から完全に引退している。

64歳のベルガーは、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によると、F1が「巨大なスポーツ」と「巨大なショー」のバランスを取る努力を続けることを願っているという。

「満員のスタンドは現在、計画が実を結んでいる証拠だ。しかし、それ以外は社会的な制約に苦しんでいる」と述べた。

例えば、フェルスタッペンが2023年に1度もマシントラブルに見舞われなかったことに代表されるように、レッドブルは技術的な優位性を完全にマスターしていると彼は考えている。

「これほど完璧な準備は私の時代には想像もできなかったよ」とベルガーは語った。

■今のF1ドライバーはMotoGPライダーを見ろ

それゆえ、MotoGPライダーの英雄的な行為は「すべてが完璧に従属する」F1よりも際立っていると言う。

「(F1では)ドライバーが指を捻挫すれば、医師や理学療法士がすぐに駆けつけ大騒ぎになる。しかしMotoGPでは、ライダーは午前中に肩を骨折しても、午後にはバイクに戻っているんだ」

「F1では、カタールのように暑すぎるとドライバーは文句を言うけどね」

■セナはミスをしたがフェルスタッペンはノーミスだった

しかし、フェルスタッペンはレッドブルの完璧主義から恩恵を受けているかもしれないが、ベルガーは26歳のオランダ人ほど完璧なドライバーを見たことがないとも考えている。

「私はいつもアイルトン・セナをトップに挙げていた」と元マクラーレンでチームメートについて言及した。

「彼はクルマの中で超自然体な力を持っていた。でも、マックスがいる今、私の中での古い順位付けがまだ有効かどうかは疑問だ。マックスは昨シーズン、ミスを犯さなかったが、アイルトンは時々ミスをしていた」

■セナにもシューマッハにもハミルトンにもできなかった

「しかし、フェルスタッペンは今、空き時間にシミュレーターでバーチャルレースをやっていて、1日に3回もレースをしている時もある。彼はどこでオーバーテイクできて、どこでできないかを常に考えている」

「セナにも(ミハエル・)シューマッハにも(ルイス・)ハミルトンにもこれはできなかった。そして今、マックスは常に正しい場所にいることに気づいたはずだ。スタート時、第1コーナー、バトル中もだ。彼以上にできることは何も考えられない」とベルガーは付け加えた。

■大事なのはチームのパワーバランス

しかし、死角がないように見えるレッドブルでも、成功を目指して「急激な一歩」を踏み出したライバルにいずれ追い越され、フェルスタッペンの独走はいずれ終わるとベルガーは主張している。

「長期的な成功はチームのメンバーにも影響を与えるんだ。ある時点で、彼らは必然的にうんざりし、新たな挑戦を探すようになる。あるいは他のチームに引き抜かれるんだ。チームが2、3人の重要なポジションを失うと、パワーバランスは変化するんだよ」

■ベルガーはフェラーリ推しもメルセデスとマクラーレンにも注目

しかし、ベルガーはフェルスタッペンとレッドブルが2024年もその座にとどまるには十分な実力を持っていると考えている。

「F1では、物事は常に自分の考えとは違う方向に進むものだ」と彼は警告する。

「しかし、レッドブルがこのままチームをまとめ続ければ、彼らに追いつくのは難しいだろう。他のチームが根本的な対策を講じなければ、うまくいかない」

そしてベルガーは次のように付け加えた。

「私は今でもフェラーリに最も自信を持っているよ」

「昨シーズンの後半戦、彼らは結果が示す以上に良かった。メルセデスとハミルトンを過小評価することはできないし、マクラーレンもとてもいい仕事をしている」。

■1チームの支配は熱狂を生み出す

しかし、たとえ2024年が昨年と同じように一方的なものになったとしても、F1は生き残るだろうとベルガーは言う。

「我々はすでにシューマッハの時代に、これは長くは続かないと言っていたが、このような支配はある種の熱狂を生み、完璧さにとらわれることになるんだ」

「ドライバーが再びミスをしないかどうか、チームがすべてのピットストップをベストタイムで完了するかどうか、マシンが再び止まらないか、エンジンが再び停止しないかなどだ。それはとても興味深いことだし、次もそうなるのかどうかを知りたくなるんだよ」。

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