来年に向けてポイント制度の変更案が検討されるが、リバティ・メディアが推進するもう一つの改革として昨年物議を醸したのが、先週末の中国GPで初登場した新しいスプリントだ。
●【2024F1第5戦中国GP】スプリントの結果、タイム差、周回数
スプリントの“常連の評論家”であるマックス・フェルスタッペンは、週末の論理的な流れを改善し、ドライバーにクルマのセットアップを変更する自由を与えるなど、2024年に向けて行われた調整は改善点だと言う。
しかし、フェルスタッペンは、スプリント形式を年に6回から12回に拡大することには反対だという。
「分かるよ。そのほうが売れるし、テレビの数字も良いからね。だけど、毎回すべてをベストな状態にするには、メカニックやその他すべてにかかるストレスが大きくなる」
「人々に負担をかけることになるから、12も必要だとは考えないようにしようよ」。
■アロンソ「スプリントの価値はないかも」
一方、フェルナンド・アロンソも、スプリントに物申した。
土曜日に上海で行われたスプリントで、3位争いをしていたアロンソはカルロス・サインツ(フェラーリ)と見応えのあるバトルを展開したが、そのバトル中の軽い接触により、アロンソの右フロントタイヤはパンクしてリタイア、サインツは左サイドのパーツが破損したものの、5位でフィニッシュした。
見応えのあるバトルに見えたが、そのアクシデントは記録され、スチュワードは接触の責任はアロンソにあるとし、10秒のタイム加算ペナルティと、ペナルティポイント3という厳しい罰を与えた。しかし、スポーティング・レギュレーション通りに判断したスチュワードは、この文言は不明確であるとして、FIAに対して「修正」を求めている。
そうしたことから、アロンソはスプリント形式にまだ欠陥があることを認めている。
「タイヤを温存して、今後はスプリントに出ないほうがいいかもしれないね」とアロンソは皮肉を言った。
「勝負は1時間か2時間しかないし、時々ライセンスにペナルティが科されることもあるんだから、出走する価値はまったくないのかもしれないね」。