F1シンガポールGPで圧倒的な勝利を収めたランド・ノリス(マクラーレン)が、数人の元F1ドライバーから批判を受けた。現在はF1オランダGPの代表を務めるヤン・ラマースは『NOS』に「差があるならリラックスしてドライブすべきだ」と語った。
マクラーレンのザック・ブラウンCEOもレース中、選手権を争うノリスに無線で直接介入し、小さな運転ミスを減らすよう警告したと認めた。
チェッカーフラッグを受けた後の気持ちを、ブラウンは次のように語った。
「疲れたし、幸せだし、緊張していたよ。ランドは何度か壁に近づいた。彼は無線で壁にぶつかったかどうか聞いてきたので、『ああ、もう二度とやらないでくれ』と答えたんだ」とブラウンは笑顔で振り返った。
「でも、彼は素晴らしい走りをしていた。まさに飛んでいた。」
■元F1王者が警告「落ち着いて走ることを覚えろ」
2016年のF1世界チャンピオン、ニコ・ロズベルグはノリスにもっとリードを冷静に維持できないと、タイトルを失う可能性があると警告している。
「とても奇妙だ。あれだけリードしていて、3つもミスを犯していた。2回も壁に接触しそうになった。ブレーキが遅すぎて前輪をロックさせていた。普通なら、フロントウィングが壊れて勝利が消えていた。すごく運が良かった」
「もし本当に世界チャンピオンになりたいなら、彼はこの行動を改善しなければならない。後ろの車と同じスピードで30秒のリードがあるのなら、クルマを持ち帰るのはそれほど難しくない」とロズベルグは強調した。
■プッシュするのは気を抜かないためだ
一方でラマースは、そんな大差がある時にリラックスするのは危険だ指摘する。
「特にストリートサーキットで流れに乗ると、つい調子に乗ってしまう。そして気を抜くとミスをすることがある。すると、自分がやっていることすべてに非常に注意を払うようになる。それが、ランドが楽しんでプッシュしていた理由だと思う」