24日(木)にF1日本GP(27日決勝)が行われる鈴鹿サーキットにおいて、F1ドライバーたちの共同記者会見が催された。
そして、今週末の鈴鹿で自身のF1引退を発表するようだと報道されていたジェンソン・バトン(マクラーレン)もその会見に参加していたが、時分に関する発表はもう少し先になりそうだと語るにとどまった。
バトンは、現在マクラーレンとの交渉が続けられていることを示唆するコメントも行っており、実際にどういう結論に至るのか、今しばらくファンも様子を見るしかない状況のようだ。
2009年のF1チャンピオンであり、現役ドライバー中最多出走数を誇るベテランドライバーのバトンを失うのは、マクラーレン・ホンダがまだ戦えるだけのクルマを造り上げられていないだけに、チームにとっては痛手となるだろう。
だが、うわさでは、今季の低迷度合いのひどさに業を煮やしたフェルナンド・アロンソもマクラーレン・ホンダを見限って、フェラーリエンジンを搭載することになるレッドブルへの移籍を視野にいれているようだともささやかれている。
そのアロンソは、シーズン開幕当初から、マクラーレン・ホンダのプロジェクトは長期的なものだと一貫して主張してきている。だが、さすがに最近では、ここまでひどいとは想定していなかったという趣旨の発言を行うようになってきている。
アロンソは、今週も母国スペインの『Marca(マルカ)』に次のように語った。
「僕たちはまだシーズン前テストの段階だよ。14レース目を迎えるというのに、こういう状態でいいわけはないけれど、僕たちはちょっと後れをとっているね」
アロンソが現在置かれている境遇に関しては、同情的なコメントを行う者も少なくない。
今季、晴れてレッドブルのナンバー1ドライバーとなったものの、搭載するルノーエンジンの信頼性とパワー不足により、苦戦を余儀なくされてきたダニエル・リカルドも、自身よりもさらに厳しい状況に置かれているアロンソについて次のように語った。
「フェルナンドは偉大だし、F1でも素晴らしいキャリアを積んできていた」
「彼は、どんなレースでも優勝することだけを考えているようなドライバーだし、今年彼が置かれている状況は本当に気の毒だと思うよ。フェルナンドのようなドライバーには通常起きるようなことじゃないからね」
スペインの『AS』にそう語ったリカルドは、次のように付け加えている。
「僕も、彼ら(マクラーレン・ホンダ)が将来に向けて取り組んでいるというのは分かる。だけど、彼(アロンソ)のようなチャンピオンにとってはつらいことだよ」