レッドブル・レーシングがエイドリアン・ニューウェイを失うというセンセーショナルな新報道を、2つのトップF1チームが否定した。
オランダの『De Telegraaf(テレグラーフ)』紙からドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』紙、イタリアのスポーツ紙『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』まで、権威ある専門情報筋がこぞってこの噂を報じている。
■レッドブルに不満か
報道によれば、レッドブルで年間約1,000万ドル(約16億円)を稼ぐとされ、高い人気を誇るこのイギリス人技術者は、現在レッドブル内で進行中の権力闘争とクリスチャン・ホーナーのスキャンダルに焦りを感じているという。
しかし、アストンマーティンからの巨額のオファーが報じられ、ニューウェイとフェラーリへの移籍を結びつける憶測がさらに強まる中、ニューウェイはRB17ハイパーカー・プロジェクトのためにレッドブルで脇に追いやられることについて満足していないようだ。
■アストンマーティンが10倍のオファーも加入は2027年?
『La Gazzetta(ガゼッタ)』の特派員パオロ・フィリセッティは、アストンマーティンがニューウェイに提示したオファーは総額1億ドル(約160億円)にのぼると見ている。
しかし、レッドブルの広報担当者は『Agence France-Presse(フランス通信)』に対し、「エイドリアンは少なくとも2025年末までの契約下にあり、彼が他のチームに移籍することは知らない」と述べた。
一説によると、ニューウェイは2025年シーズンを棒に振る覚悟でいるようだ。その場合にも、契約後の「ガーデニング休暇」が義務付けられている。
■イタリアで目撃
このニューウェイの噂が急浮上したのは、彼がフェラーリ所有のムジェロ・サーキットで高性能者に乗り、トラックデイを楽しんでいるところを目撃された時だった。
フェラーリのチームボスであるフレデリック・バスールは、このゴシップをジョークで否定した。
「ムジェロでテストする全員がフェラーリと契約するなら、彼らを我々のところに連れてくるバスを買わなければならないだろうね」
■ニューウェイの時代は終わった?
『F1 aan Tafel(F1アン・ターフェル)』の番組でニューウェイのこの噂について質問された時、オランダの有名なモーターレース・インサイダーであるフランズ・ヴェルシューアはこう答えた。
「エイドリアンは名目上レッドブルにいるだけだ」
「レッドブルが彼を手放せば、少なくとも賃金を節約できる。実際にクルマを造っている人物はニューウェイではなく(ピエール・)ワッシュだ」。
「彼の時代も過ぎた。(ルイス・)ハミルトンの時代が過ぎたと思うのと同じようにね」。