メルセデスのオラ・ケレニウスCEO兼会長が、2025年のF1シーズンに向けて3冠王者のマックス・フェルスタッペンに直接ラブコールを出した。
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■フェルスタッペンを待つメルセデス
フェラーリへ移籍するルイス・ハミルトンのシートを継ぐのは17歳のキミ・アントネッリであることは明らかだが、チーム代表のトト・ヴォルフはまだ公式発表を行う準備が整っていないようだ。
ヴォルフは、レッドブルの内部対立や支配力低下によりフェルスタッペンが退団する可能性があることを公然と認めている。
日曜日のスペインGPで勝利したフェルスタッペンについて、元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは『Sky Deutschland』で次のように語った。
「今日はマックスが最速の車に乗っていなかったことは明らかだ。しかし、彼はベストのドライバーであることを証明した。彼の市場価値は確実に上がったよ。最速の車ではなくても勝つことができるのだからね」
ヴォルフとメルセデスのケレニウス会長は、26歳のフェルスタッペンを7冠王者ハミルトンの理想的な後継者と見ている。
「最高のドライバーは最高の車に乗りたいと思っており、我々の仕事は最高のパッケージを提供することだ」とケレニウス会長は日曜日に語った。少なくとも今のところ、フェルスタッペンが2025年にチームを移籍する可能性は低いようだが、ヴォルフはその扉を開けたままにしている。
「現時点では何の会話も行われていない。まずは自分たちの車を改善する必要がある。しかし、新しいドライバーについてはまだ決定されていない。すでに言っているように、この決定はできるだけ先延ばしにしたい。次に何が起こるかは誰にも分からないからね」
■フェルスタッペンにはシルバーがよく似合う
ケレニウス会長は、パワーユニットに強みを持つメルセデスにとって、新しいパワーユニットが始まる2026年の新しいレギュレーションは、フェルスタッペンにとって理想的なチャンスと見ている。すでにエイドリアン・ニューウェイとホンダを失うことが決まっていてフォードとの自社開発PUを作っているレッドブルより、歴史的に見ても強力なパワーユニットとマシン開発力のあるメルセデスは安定した強さを発揮しそうだ。
「カードは再度シャッフルされる。シルバーもマックスにはよく似合うだろうね」と彼は笑顔で語った。
ケレニウスのコメントについて尋ねられたレッドブルF1のクリスチャン・ホーナー代表は、「自分たちのドライバーに集中すべきだ」と返答した。
「マックスを取り巻く状況はわかっている。彼はチームに満足しているし、今年のレースの70%を勝っているし、世界選手権をリードしている。時々そうした発言でチームのバランスを崩そうとする人々もいるもんだ」
■2026年には移籍もあり得る
しかし、ラルフ・シューマッハはこう述べている。
「マックスが今、どれだけ戦わなければならないかを見れば、ホーナーがこれらの質問に耐えなければならないのは当然だ。チーム内で多くのことが変わり、彼は重要な人材を失った。彼は今、レッドブル・レーシングを再び位置づけるために一生懸命働かなければならない」
フェルスタッペンのメルセデスへの移籍の可能性について、シューマッハはこう付け加えた。
「来年はないだろうけど、2026年に実現する可能性は十分にある。もしこの傾向が続けば、来年にはあり得るかもね」。