「下位チームの投資枠拡大を」ウィリアムズF1ボウルズ代表が提案 メルセデス、マクラーレン、レーシングブルズは慎重姿勢

2026年10月13日(火)15:26 pm

記事要約


・ボウルズ代表、下位チームの設備投資を後押しするコストキャップ改革を提案

・メルセデスF1のウォルフ代表、選手権順位に応じた支出枠の拡大に疑問

・マクラーレンやレーシングブルズも慎重姿勢 次回F1コミッションで協議へ


F1のコストキャップ(予算上限)を巡り、ウィリアムズF1のジェームズ・ボウルズ代表が提案する改革案に、他チームから慎重な意見が相次いでいる。下位チームにより多くの投資を認め、上位勢との格差を縮める構想だが、メルセデスやマクラーレンに加え、恩恵を受ける可能性のあるレーシングブルズも慎重な姿勢を示している。

■ボウルズ代表、下位チームの投資枠拡大を提案

ボウルズ代表は、コンストラクターズ選手権の順位や獲得ポイントに応じて、下位チームにより大きな支出枠を認める仕組みの導入を求めている。

狙いは、成績が低迷するチームにも施設や設備への投資の余地を広げ、トップチームとの差を縮められるようにすることだ。

これに対し、メルセデスF1のチーム代表兼共同オーナーであるトト・ウォルフは、ウィリアムズの立場には「非常に共感している」としながらも、選手権順位によって支出上限を変える仕組みには疑問を示した。

「個人的には、順位に応じて調整するという考え方は好きではありません。選手権の順位によって、設備投資や運営費により多くのお金を使えるようにする新たな仕組みが、本当に必要なのでしょうか。私には疑問です」

ウォルフ代表は、F1にはすでに下位チームが上位勢に追いつくための仕組みがあると指摘した。空力テスト制限や、パワーユニット(PU)の開発に関する優遇措置が、その代表例だ。

■ウォルフ代表、マクラーレンの復活を成功例に挙げる

ウォルフ代表は、支出枠を追加で拡大しなくても、低迷していたチームが競争力を取り戻せる例として、マクラーレンを挙げた。

「マクラーレンは非常に良い例です。私たちを含む一部のチームのように、無尽蔵の資金を持つ巨大な親会社に所有されていたわけではありません。それでも、厳しい状況から自力で抜け出すことができたのです」

マクラーレンF1のCEOであるザク・ブラウンも、ボウルズ代表の提案には慎重な姿勢を示し、チーム間の競争力の差は資金だけで決まるものではないと強調した。

「レーシングチームの間で最も大きな違いを生むのは、人材と組織文化だと思います。私たちはカスタマーエンジンを使っています。長年、それではチャンピオンにはなれないと言われてきましたが、実際にタイトルを獲得しました」

ブラウンCEOは、制度の見直しについて議論すること自体は否定していない。ただし、現在のF1では、すでにチーム間の競争力の差が極めて小さくなっているとの認識を示した。

「私たちは常に柔軟な姿勢で議論に臨みます。ただ、昨年を振り返れば、F1の歴史上、最もチーム間の差が小さかったと思います」

■レーシングブルズも大幅変更に消極的 次回F1コミッションで協議へ

興味深いのは、レッドブル傘下のレーシングブルズも、今回の提案に積極的ではないことだ。

ボウルズ代表が求める仕組みが導入されれば、レーシングブルズも恩恵を受ける可能性がある。しかし、レーシングブルズF1のアラン・パーメイン代表は、コストキャップの大幅な変更に反対する考えを示した。

「支出を大幅に増やせるようにするために、コストキャップのルールを全面的に変更することには、私たちは賛成しないと思います。この制度はF1にとって非常にうまく機能してきました。もちろん、細かな調整が必要な部分はあるかもしれません」

ボウルズ代表の改革案は、次回のF1コミッションで協議される見通しだ。ただし、制度変更を前進させるには、各チームから十分な支持を取り付ける必要がある。


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