トヨタがハースと提携してF1に復帰するという報道は誤りだと『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が主張した。
イギリスGPでトヨタの関係者がハースのガレージにいるのが目撃された後、複数の憶測報道が出ていた。これらの報道では、トヨタがまずスポンサー契約を検討し、最終的にはさらに深く関与する可能性があると報じていた。
しかし、『Auto Motor und Sport』の特派員トビアス・グルーナーは、これらの噂は「本当に意味がない」と述べた。
実際、ハースは既に2028年までフェラーリとのエンジンおよび技術契約を延長したとされている。グルーナーによれば、トヨタは実際には「ケルンにある風洞の新しい借り手を探しているだけだ」という。急速に成長しているマクラーレンが最近までトヨタの風洞を使用していたが、ウォーキングに拠点を置くマクラーレンは、数百万ドルを投じて自社本部に最新鋭の風洞を新設した。
マクラーレンの代表であるアンドレア・ステラは今週、「新しいレギュレーションに多くの問題を抱えた理由の一つは、風洞のためにケルンに行かなければならなかったことだ」と述べた。しかし、小規模チームであるハースにとって、トヨタの風洞を使用することは一歩前進となる。ハースの車両の空力開発は全てマラネロのフェラーリの風洞で行われているためだ。
また、「トヨタが現在イタリアのダラーラで行われているハースの契約製造の一部を引き継ぐ可能性もあるが、これに関する具体的な合意はまだない」という。
さらに、トヨタ・ガズー・レーシングのマネージャーである加地雅哉氏がシルバーストンにいたのは、ハースの小松礼雄チーム代表と「親友」だからだと報じた。
グルーナーは、「現在のフェラーリとの契約が2028年に終了した後も、トヨタがF1への関与を増やす計画はない。エンジンを自社製造したり、独自のチームで復帰することは現時点では考えられない」と強調した。