2012年F1第18戦アブダビGPが11月4日(日)、ヤス・マリーナ・サーキット(1周/5.554km)で3日目を迎え、現地時間17時(日本時間22時)から行われた決勝で、キミ・ライコネン(ロータス)が優勝した。今季初、F1復帰後初の勝利を手にした。
3日(土)に行われた予選で3番手タイムを出したセバスチャン・ベッテル(レッドブル)は、予選後に規定された量の燃料をタンク内に残していなかったため、予選結果から除外。最後尾スタートとなるため、ベッテルはセッティングを変更し、ピットレーンスタートを選択した。
スタート直後にニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)とブルーノ・セナ(ウィリアムズ)が接触、15番グリッドからスタートした小林可夢偉(ザウバー)が10番手まで浮上している。9周目にニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)とナレイン・カーティケヤン(HRT)が接触し、カーティケヤンの頭上をロズベルグのクルマが飛び抜けた。これでセーフティカーが入った。12番手まで浮上していたベッテルだったが、11番手のダニエル・リチャルド(トロ・ロッソ)との接触を避けるためコース脇に立っている看板に接触、フロントウイングを交換するためにピットへ戻り、再び最後尾まで順位を下げた。
20周目トップを快走していたルイス・ハミルトン(マクラーレン)がリタイア、キミ・ライコネン(ロータス)がトップに立つ。39周目、ロメ・グロジャン(ロータス)とセルジオ・ペレス(ザウバー)が接触、それにマーク・ウェバー(レッドブル)が巻き込まれ、セーフティカーが入ることとなった。終盤、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)、ジェンソン・バトン(マクラーレン)、ベッテルの2位争いが展開されるが、アロンソがペースをあげ、バトンとベッテルの3位争いへと変わった。残り3周ベッテルがバトンを追い抜き3位に浮上した。一方、アロンソはライコネンに接近し、最終周までバトルを展開したが、軍配はライコネンに。ライコネンがF1復帰後初の優勝を飾った。通算19勝目。
2位から10位までの結果は次のとおり。
2位フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)、3位セバスチャン・ベッテル(レッドブル)、4位ジェンソン・バトン(マクラーレン)、5位パストール・マルドナード(ウィリアムズ)、6位小林可夢偉(ザウバー)、7位フェリペ・マッサ(フェラーリ)、8位ブルーノ・セナ(ウィリアムズ)、9位ポール・ディ・レスタ(フォース・インディア)、10位ダニエル・リチャルド(トロ・ロッソ)。
可夢偉のチームメートのペレスは15位だった。
アブダビGPを終えたF1は、初開催を迎えるアメリカのテキサス州にあるサーキット・オブ・ジ・アメリカズに向かう。第19戦アメリカGPは、11月16日(金)現地時間10時(日本時間24時)に開幕。決勝は11月18日(日)現地時間13時(日本時間19日4時)にスタートする。