・Hondaは東京オートサロン2026でモータースポーツ活動計画を発表した
・SUPER FORMULAを若手育成の中核に位置づけ、SUPER GTではPRELUDE-GTと新体制で王座奪還を目指す
・国内外レースやeモータースポーツ、市販車展開を通じて、モータースポーツの裾野拡大を図る
Hondaは千葉県の幕張メッセで開催されている「東京オートサロン2026」に出展している。報道関係者向け初日に行われたプレスカンファレンスでは、Hondaのレーシング部門を統括する渡辺康治社長が、モータースポーツ活動計画を発表した。
2026年からはアストン・マーティン・アラムコF1チームとのワークス・パートナーシップが始動し、Honda F1は新時代を迎える。バルセロナでの合同テストを皮切りに、新型パワーユニットの開発が本格化。F1、SUPER GTともに新体制で次の時代へ踏み出す姿勢が強調された。
2025年のスーパーフォーミュラでは、最終戦鈴鹿で岩佐歩夢が逆転で自身初のシリーズチャンピオンを獲得した。改めてファンからの応援に感謝し、今後も岩佐や太田格之進のような世界で活躍する人材を育てる重要なカテゴリーとして、スーパーフォーミュラを活用していく方針を示した。
SUPER GTでは、STANLEY TEAM KUNIMITSU 100号車がチャンピオンシップ2位でシーズンを終えた。CIVIC TYPE R-GTでの2年間を通じ、マシンの戦闘力は大きく向上した一方、タイトル獲得に届かなかった結果については重く受け止めているという。
今季は勝利と王座奪還を目標に、新型PRELUDE-GTを投入。車両開発、レースオペレーション、チーム連携を一段と高いレベルへ引き上げる。新設されたテクニカル・ディレクターを中心に、5台体制の技術サポートを強化し、8号車はTeam HRC ARTA MUGENとしてHRCが運営面にも関与する新体制となる。

スーパー耐久では引き続きCIVICをベース車両とし、ST-Qクラスで技術開発を継続する。最終戦ではHRCが開発したHRC-K20Cエンジンを投入し、GT4クラスを上回りGT3に迫るパフォーマンスを示した。
さらに、岡山や富士で投入した新空力パーツを実戦で磨き上げ、その成果を市販向けにフィードバック。これらの技術を活用した「HRCパフォーマンスパーツ」をホンダアクセスとともに日本市場で展開する計画で、その象徴としてPRELUDE HRC Conceptが披露された。

HRCの技術はパーツにとどまらず、完成車にも反映される。CIVIC TYPE R HRC Conceptは、風洞や高度なシミュレーターを用いて開発が進められており、佐藤琢磨や大津弘樹、岩佐らがテストに参加。市販化を視野に入れた高性能モデルとして開発が続けられている。また、オフロード分野で培った知見を反映したTrail Sport HRC Conceptも、SUV向けモデルとして開発が進んでいる。

北米のNTT INDYCARシリーズでは、ドライバーズ、マニュファクチャラー、ルーキー・オブ・ザ・イヤー、インディ500制覇という4冠を達成した。IMSA耐久選手権ではAcura ARX-06が強豪メーカーと争い、選手権2位を獲得。
2026年も太田格之進がデイトナ24時間やワトキンスグレンに参戦予定で、北米プログラムの継続強化が示された。
アメリカでは、アイルトン・セナが最後に使用したHonda製V10エンジンを分解・展示する取り組みを展開。2026年は、エンジン部品を美しくディスプレイした「アート・パーツ・コレクション」として商品化する。
また、HRCオリジナルのアパレルやグッズを「HRCオリジナル・セレクション」として展開し、若年層を含む幅広いファン層への訴求を強めていく。

eモータースポーツ分野では、ホンダ・レーシングeMS世界大会の予選に20万人以上が参加するなど、国際的な広がりを見せている。実車フォーミュラカーをベースとしたSIM-01に続き、SUPER GT参戦車両NSX CONCEPT-GTのモノコックを使用したSIM-02を展示。リアルな体験を通じて、モータースポーツへの入口を広げる狙いだ。

