・中東情勢の緊迫化により、4月開催予定のバーレーンGPとサウジGPが中止となる可能性が浮上
・代替地としてイモラやポルティマオなどが候補に挙がるが、今季を22戦へ短縮する案も報じられる
・湾岸空域閉鎖で渡航混乱が発生し、チーム移動にも影響。WECカタール開幕戦も延期
中東情勢の緊迫化が続けば、今季のF1は当初予定されていた24戦から22戦へと縮小される可能性があると報じられている。
英『The Telegraph』によれば、4月開催予定のバーレーンGPおよびサウジアラビアGPは、現在深刻な中止リスクに直面しているという。
代替開催地としてイモラ(イタリア)、ポルティマオ(ポルトガル)、ポール・リカール(フランス)、さらにはイスタンブール(トルコ)といったサーキットの名も挙がっているが、選手権自体を短縮する案も現実味を帯びているとされる。
一方で、今週末に開幕を迎えるオーストラリアGPについては、現時点では開催に向けて準備が進んでいる。ただし、湾岸地域の一部空域閉鎖による渡航混乱の影響はすでに表面化している。ドバイ、ドーハ、アブダビ経由の便が乱れたことで、複数チームが移動ルートの再編を余儀なくされた。
その影響について、メルセデス代表のトト・ウルフは次のように語っている。
「バーレーンで予定されていたタイヤテストに関連し、数名のチームメンバーが影響を受けましたが、幸いにも無事に出国することができました」
「非常に深刻な状況が展開している中で、今後数週間におけるF1へのさらなる影響について軽々しく語るべきではありません。FIAおよびF1が状況を注視し、必要なタイミングで適切な判断を下すことになるでしょう」
この危機は他カテゴリーにも波及している。FIAは、3月26日〜28日に予定されていた世界耐久選手権(WEC)開幕戦「カタール1812km」の延期を発表した。
FIA会長は次のようにコメントしている。
「FIAは地域の情勢を継続的に監視しています。最近の出来事で影響を受けたすべての方々に思いを寄せるとともに、平穏と安全、そして安定の回復を願っています」
元F1ドライバーでフェラーリのアンバサダーを務めるマルク・ジェネも、メルボルン到着までの移動がいかに困難であったかを明かしている。
「簡単ではありません。ここ数年はバーレーンで開幕していましたが、今回はオーストラリアに戻りました。もしバーレーン開幕だったら、足止めされていた可能性もあります」
「物流面では非常に複雑です。通常、多くのフライトがあの地域を経由します。どこかで給油しなければ、オーストラリアまで直行することはできません」
その上でジェネは、少なくとも開幕からの3戦については開催される見通しだと語った。
「オーストラリア、中国、日本の3戦は確実に行われるでしょう。その後は様子を見ることになります」
元F1ドライバーは、湾岸ラウンドが開催できない場合、欧州サーキットが最有力になるとの見解を示している。
「状況が長引けば、バーレーンとサウジアラビアは事実上除外されるでしょう」
「その場合はヨーロッパに目を向けなければなりません。ポルティマオやル・カステレ(ポール・リカール)といったサーキットが候補になります。ただし、決定は迅速に下される必要があります」
シーズン開幕を目前に控え、F1は不透明な国際情勢の影響を大きく受ける可能性に直面している。今後の判断は、FIAおよびF1の動向に委ねられることになる。