「ハミルトン対ロズベルグ再来か」 アントネッリ独走の裏でメルセデスに緊張の兆し

2026年06月15日(月)14:35 pm

記事要約


・ブルツはアントネッリとラッセルの関係悪化を警戒

・若きアントネッリの連勝と成長に最大級の賛辞

・バルセロナ決勝ではメルセデス同士が接近戦を展開


■「ハミルトン対ロズベルグ再来」を警戒する声

GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)会長を務めるアレックス・ブルツが、メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリとジョージ・ラッセルの関係について、今後の長期的なタイトル争いの中で良好なまま保たれるとは限らないと警鐘を鳴らした。

アントネッリはモナコGPでの勝利により、チームメイトのラッセルに68ポイント差をつけて選手権首位を独走し、F1バルセロナ・カタルーニャGPへ挑んだ。その状況は、かつてメルセデスのチーム内で激しい確執を生んだルイス・ハミルトン(現フェラーリ)とニコ・ロズベルグの関係を想起させるという声も出ている。

メルセデス代表トト・ウォルフはこの比較を否定しており、「前の2人より、アントネッリとラッセルの方がはるかに良い性格です」とドイツのWEBメディア『f1-insider.com』にコメントした。

しかし、この発言について、ブルツは懐疑的な見方を示している。

「すぐにハミルトン対ロズベルグを思い出します。彼らとは性格が違うというウォルフ代表の言葉には、少し苦笑してしまいました。アントネッリとラッセルは、勝利への執念が強い“アルファタイプ(勝負師)”で、とにかく勝ちたいのです」

さらにブルツは、長期的にはチーム内競争が緊張を生むと指摘した。

「もしかしたら今は、トトの言うことに少しは耳を傾けているのかもしれません。しかし、それがずっと続くとは思いません。なぜなら、F1世界王者になれるのはたった一人だけだからです。F1は非常に過酷な世界です。トトの健闘を祈るばかりです」

■アントネッリへの賛辞と“止められない存在”への進化

一方でブルツは、ポイントリーダーであるアントネッリのパフォーマンスに最大級の賛辞を送っている。

「これほど若くして連勝を重ねるのは非常に印象的です。そうしたことができるドライバーは、ごくわずかしかいません。キミの成長は急速に進んでいます。私たちは以前から、彼が勢いに乗れば止めるのは難しいと言ってきましたが、彼は今まさにそれを証明しています」

F1バルセロナ・カタルーニャGP決勝では、メルセデス勢がチームメイト同士のバトルを繰り広げた。

ポールポジションからスタートしたラッセルはミディアムタイヤで好スタートを決め、レース中盤にはメルセデス勢がトップ争いを展開した。アントネッリはプッシュしてラッセルに接近し、「僕の方がペースがあります」と無線でアピール。それを受けてチームはラッセルにペースアップを促す一方、アントネッリにはトラックリミット違反が近いとして慎重な走行を指示した。

終盤にはアントネッリがラッセルをオーバーテイクすることに成功したが、直後にスローダウンしてコース上でストップし、そのままリタイアとなった。この展開は、ブルツが指摘するチーム内競争の難しさを示す場面でもあった。アントネッリのリタイアにより、ラッセルとのポイント差は50ポイントに縮まった。

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