F1のコストキャップ(※予算上限)制度を巡り、フェラーリとメルセデスの間で緊張が再び高まっている。
メルセデスF1代表のトト・ウォルフが、フェラーリの積極的なアップデートに疑問を呈したことに対し、フェラーリF1代表のフレデリック・バスールが真っ向から反論した。
発端となったのは、ウォルフ代表が最近、フェラーリについて「コストキャップの範囲内で、これほど継続的に大規模なアップグレードを投入していることに驚いている」と語ったことだ。
この発言は、フェラーリの開発体制が予算制限下でどのように成立しているのかという疑問を呼び起こし、パドック内で議論を再燃させるきっかけとなった。
イタリア紙『Corriere della Sera(コリエレ・デッラ・セラ)』の取材に対し、バスール代表は次のように語った。
「その話を聞いたとき、冗談かと思いました。それがトト自身から出たというのは皮肉だと思いました。私はメルセデスの開発や予算を計算したことは一度もありませんし、それはFIAが管理するものです」
さらに、フェラーリの現状について次のように述べた。
「エネルギーを無駄にするつもりはありませんし、フェラーリの計画について全く心配していません」
イギリスGPでの会見では、バスール代表の発言はさらに踏み込んだものとなった。
「レッドブルやメルセデスが開発を進めているときは『天才』と称され、私たちが開発を進めると、すぐに『不正』だと言われます」
その上で、評価基準の不公平さを強く指摘した。
「少し落ち着く必要があると思います。私たちは、レッドブルより多くのパーツを持ち込んでいるわけではありません」
ウォルフ代表の発言が、コストキャップ超過を示唆しているのかという問いに対し、バスール代表は次のように述べた。
「もし、私たちがコストキャップを超えていると考えているのであれば、それはつまり、そのように疑っているということになります」
また、ウォルフ代表の発言の意図については明確な回答を避けつつ、こう続けた。
「トトに聞くべきです。なぜ私について話したのか、本人に聞いてください。私には分かりません」
さらに、発言後にウォルフ代表と会話したかを問われると「話さない方が良かったと思います」とコメントし、両者の関係に微妙な緊張が生じていることをうかがわせた。
バスール代表は、フェラーリのアップグレードが過大評価されているとの見方についても否定した。
「時には、私たちが大きなアップグレードを持ち込んでいるように見えることがありますが、それは単に一部パーツの変更にすぎません」
さらに、イタリアGPで予定されていると報じられた、2回目のADUOエンジンアップグレードについては、やや皮肉を交えてこう語った。
「皆さんのほうが、私よりアップグレードのタイミングについて詳しいですね。情報を得るために記者会見に来るというのは良いことですね。」
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